ServiceNowの導入障壁を解消する手段として、NTT Comが近日提供を開始するサービスが「Global Management One ITSM Platform」(以下、ITSMプラットフォーム)です。
IT運用に必要な機能をプリセットすることで、ServiceNowを日本企業向けに最適化し、汎用的なプラットフォームを構築。それを企業ごとのニーズに応じて切り分けて提供するモデルとなっています。導入に必要な日本語ドキュメントや、管理用ホームページ画面も追加実装されています。
さらにNTT Comが一元的な対応窓口になることで、利用開始までの手続きを簡易化し、納期を大幅に短縮。ライセンス体系などの制約を緩和することで、従来に比べて納期は1/10以下、廉価な月額料金で利用できる仕組みとなっています。
またITSMプラットフォームには、NTT Comが国内外のシステム運用で培ったベストプラクティス集(成功事例)や、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)が組み込まれています。自社で独自のワークフローを作成しなくても、ひな型であるベストプラクティスを適用するだけで、運用プロセスが標準化されます。
「たとえばインシデントが発生したとき、連絡手段や情報共有、速やかに解決するフローの構築は運用上の大切なポイントになりますが、そういった運用フローも社内外のベストプラクティスから比較検討してもっとも汎用的なワークフローを準備しています」(髙岡氏)
「Global Management One ITSM Platform」の特徴

ServiceNowにはない監視機能を搭載していることも特徴です。それによってシステム構成情報の「見える化」のみならず、各種イベント発生時の監視プロセスを自動化することができます。たとえば、ITシステムへの監査に対して、サーバーや通信機器の台数、ソフトウェアのバージョンなど、システム構成の棚卸を手作業で行う必要がありますが、ITSMプラットフォームを導入することで、このような稼働もなくなります。
「監視機能とシステム構成情報を自動収集するオートディスカバリー機能により、サーバーを1台追加すれば即座に構成を変更し、共通的な監視の定義を適用します。常に健全な状態でIT資産の管理ができるようになります」(髙岡氏)
インシデント管理や構成管理などIT運用に欠かせない機能を提供

加えてITILの標準プロセスである「インシデント管理」「問題管理」「変更管理」「ナレッジ管理」に必要な機能もプリセットして提供されるため、監視機能を利用して各プロセスの閲覧も可能です。
「すべてに統一的な監視が適用できれば、“監視”という言葉の意味も統一されます。言葉を定義して意思判断を統一化することで、複雑化したシステムを改善し、全体にガバナンスの効いたシステム環境が実現できます。運用の低コスト化、高付加価値な運用というのは、1つのプロセスに過ぎません」(髙岡氏)
複雑化・多様化が進む中、ICT運用の現場をどうにかしたいが何から手を付けたらよいのかわからないというケースは、今後増えていくでしょう。そんな時は、「ICT運用のアウトソースやコンサルティング実績のあるベンダーからの提案を受けることが近道」と髙岡氏はアドバイスします。
「例えばNTT Comでは、長年多くの企業でICT運用のアウトソースを請け負ってきた実績とノウハウがあるため、お客様の用途に最適なICT運用改革の提案をすることができます。ITSMプラットフォームで今回採用しているベストプラクティス集はその一例と言えます。またITSMプラットフォームでは、1カ月分の料金で3カ月間、すべての機能の効果を検証できるPoCサービスも提供しています。効果が実感できれば、決裁権のある経営層への説得材料にもなるでしょう」(髙岡氏)
ビジネスや組織を変革するDXの第一歩は、システム運用の構造改革にあります。従来の運用担当者をデータ分析アナリストに変革することで、情報システム部門の価値を全社に還流できる“攻め”の運用体制につながるはずです。
「ICT基盤運用負荷の増大を回避するための14のチェックリスト」はこちらからPDFをダウンロードしてご覧ください。
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