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国内初!ピジョンのベビーテックさく乳器、開発奮闘記
2019.10.02

IoTを活用してビジネス価値を創造する第3回

国内初!ピジョンのベビーテックさく乳器、開発奮闘記

著者 Bizコンパス編集部

1年間、試行錯誤した末にようやく完成したUI

 パートナー選びの条件は4つでした。(1)同社で初めてのIoT製品であるためプロジェクト全体のマネジメントを任せられること、(2)B to B to Cでのスマホアプリの開発ノウハウを持っていること、(3)日本だけでなく海外でも販売するのでグローバル展開を支援できること、(4)IoTの知見があり収集したデータの活用が支援できること。「製品の開発から保守・運用、グローバル展開までのトータルソリューションを提供できる」という条件の下で検討した結果、パートナーとして選んだのが、NTTコミュニケーションズ株式会社とNTTレゾナント株式会社を中心とするNTTグループ(以下、代表してNTT Com)でした。

 はじめてのアプリ開発は、試行錯誤の連続でした。どのような機能が必要なのか、さく乳や授乳しながら使うには、どこにボタンを配置したら操作しやすいのか、どんなデザインなら受け入れられるのか、ピジョンとNTT Comからなるプロジェクトメンバーはディスカッションを繰り返し、あるべき姿を模索します。

 UI開発を担当したのは、スマホアプリ開発の実績豊富なNTTレゾナントでした。プロジェクトチームの意見を吸い上げてプロトタイプを作成し、これをメンバーだけではなくピジョンの女性社員に使ってもらったり、育児経験のある女性を招いてアプリを使ってもらい、直接意見を聞きました。

「アプリのUIには相当こだわりました。何種類もデザインや色のパターンを作成しては、お母さま方にも使っていただき、その意見を反映しては改善を重ね、約1年かけてようやく今のUIに落ち着きました」と田中氏はアプリ開発の苦労を話します。

 さく乳器本体側にも、今までにないアイデアが盛り込まれました。

「従来のさく乳器でも吸引時の強さと速さを変えることはできましたが、吸引リズムは一定でした。どの吸引リズムがベストなのか検討する中で、赤ちゃんが母乳を吸うリズムを再現するというアイデアが生まれました。赤ちゃんはおっぱいを強く吸ったり、弱く吸ったり、休んだりいろいろな吸い方をします。その赤ちゃんが母乳を吸うような自然な吸引リズムであれば、お母さんにやさしいのではないかと考えて研究を重ねた結果、今回のさく乳器には、まるで赤ちゃんがおっぱいを吸っているかのような自然な吸引リズム(=赤ちゃんここちリズム)を搭載しました。

 また、授乳は日々赤ちゃんとお母さまの状態で変化していくことから、赤ちゃんやお母さま方のその時々の体調や気分で選べるよう、吸引リズムを計6種類搭載することにしました」(久保田氏)

 6種類の吸引リズムと決めたものの、あまり選択肢が多いと、どれを選べば良いのかわからなくなってしまうかもしれないとの配慮から、本体には標準モードとして3パターンのリズムを搭載し、そのほかの吸引リズムは、アプリと連携して選べるようにしました。アプリ内の画面では、それぞれの吸引リズムを波形でわかりやすく描き、初めて目にした人でも、どのようなリズムか一目でわかるよう工夫しました。

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