NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王
2019.01.09

基幹システムのクラウド化とグローバルネットワーク

クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王

著者 Bizコンパス編集部

クラウドならすぐに環境を用意してPoCを実施可能

 インフラとネットワークをまとめてアウトソーシングすることで得られるメリットは大きく、インフラのリソースも必要に応じて調達できるため、サイジングからも解放されました。

「オンプレミス時代は3年先を見据えてリソースを確保しても1年で足りなくなったり、反対に多すぎたりしました。現在は必要に応じてリソースが調達できるため、コストの最適化が実現し、ビジネスの変化にも対応しやすくなりました」(都倉氏)

 また、利用ユーザーがディザスタリカバリ(DR)環境の要否をメニューから選ぶだけでDRが構築され、花王独自で行ってきた設計や構築による作業負荷からも解放されています。

 経営面に与えるインパクトも大きく、原田氏はクラウドのアジリティ、スピード面について次のように話しています。

「基幹系システムのSystems of Record、デジタルトランスフォーメーションを見据えたSystems of Differentiationのいずれにおいても、クラウドなら短期間に環境を用意してすぐにPoCを実施してモノになるかならないかを判断し、即座にビジネスにつなげることができます」

クラウド戦略を進め、IT部門をイノベーティブな集団に変革

 花王は今後も、オンプレミスで稼動中のSAPシステムの更新に合わせて順次クラウド環境に切り替えながら、SAP S/4HANAへの移行も検討していく考えです。合わせてデータ分析などの情報系の基盤にもクラウドを積極的に活用し、マルチクラウド化を進めていくといいます。

 情報システム部門自体も時代に合わせた変革が求められている今、組織改革も今後の課題です。「システムの構築/運用を担当する部隊から、イノベーションによって自ら世の中を変えていく集団に育てていきたい」と原田氏は展望を述べています。

 消費者と顧客の立場にたった“よきモノづくり”を支える「花王ウェイ」に基づき加速する花王の情報システム改革。今後の動向からますます目が離せません。

SHARE

関連記事

SAP ERPのクラウド移行はICT基盤刷新の大チャンス

2017.12.01

ビジネススピードを加速するIT基盤第7回

SAP ERPのクラウド移行はICT基盤刷新の大チャンス

日本コカ・コーラシステムに見るクラウド活用の真髄

2017.12.06

徹底解説!基幹系システムのクラウド移行第16回

日本コカ・コーラシステムに見るクラウド活用の真髄

ERPのクラウド化、最適なサービスをどう選ぶ?

2018.09.19

モード1のクラウド化を推進せよ後編

ERPのクラウド化、最適なサービスをどう選ぶ?

ハイブリッドICT時代の基幹システム専用クラウド活用

2017.09.20

ビジネススピードを加速するIT基盤第4回

ハイブリッドICT時代の基幹システム専用クラウド活用