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クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王
2019.01.09

基幹システムのクラウド化とグローバルネットワーク

クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王

著者 Bizコンパス編集部

 ITインフラのクラウドシフトが急速に進む中、基幹システムのクラウド化に踏み切る企業も増えてきました。化粧品やトイレタリー用品のトップメーカーである花王株式会社もその1つです。2015年にSAPシステムのグローバル展開を終えた同社は、グローバルSAPシステムをクラウド化するため、NTTコミュニケーションズのマネージド型クラウドサービス「Enterprise Cloud for SAPソリューション(※)」を採用。さらに日米の運用拠点間をバックボーンネットワークで接続するとともに、周辺のクラウドサービスともネットワーク連携してマルチクラウド体制を構築しています。

※Enterprise Cloud for SAPソリューションは、SAP向けにVirtustreamのミッションクリティカルな環境に対応する共有型クラウド技術と運用をセットにしてNTTコミュニケーションズが提供しているソリューションです。

【花王株式会社について】

一般消費者向けに「化粧品」「スキンケア・ヘアケア」「ヒューマンヘルスケア」「ファブリック&ホームケア」の4つの事業分野でコンシューマープロダクツ事業を展開。法人向けの「ケミカル」事業分野においては、産業界のニーズにきめ細かく対応したケミカル製品を幅広く展開しています。2017年度からは、環境に配慮して、より暮らしやすい社会を実現する企業活動を、強力な企業統治のもとで推進するESGの取り組みも進めています。

経営目標に貢献するITインフラのクラウドシフト

 「自ら変わり、そして変化を先導する企業へ」をスローガンに掲げ、2020年に向けて2017年度から「特長ある企業イメージの醸成」「利益ある成長」「すべてのステークホルダーへの還元」の3つにこだわった中期経営計画「K20」に取り組む花王グループ。同社は2030年までに「グローバルで存在感のある企業となる」という経営目標に向けた基盤づくりを進めています。

 経営を支える情報システム部門では現在、2025年をターゲットにグローバルSAPシステムの標準化に取り組んでいます。同社の執行役員で情報システム部門 統括の原田良一氏はその狙いを次のように語ります。

「花王グループは2000年から各国のグループ会社にSAP ERPを導入するプロジェクトに着手し、アジア、欧米、日本国内と順次展開してきました。そのプロジェクトを前中期経営計画の最終年度(2015年)に終え、次の10年で各事業会社に運用を定着させることが目的です」

 未来の経営に資する新たな技術に対応していくことも、情報システム部門に課せられたミッションです。2018年度には経営全般にAIなどの最新技術を活用する専門部署「先端技術戦略室」が設立され、情報システム部門と連携して活動しています。「研究、生産、販売、管理などの部署のエース級のメンバーが検討したアイデアの実現を支援し、最大価値を生むことを期待されています」と原田氏は述べています。

 これらの取り組みに欠かせないのがITインフラの強化です。そのため同社はITインフラのクラウドシフトを進め、適材適所でクラウドサービスを使い分けるマルチクラウド戦略を進めています。基幹業務を支えるSAPシステムも例外ではなく、2014年よりクラウド化に着手しました。

「IoTやAIの先端分野やCRMの分野ではスピードを重視してAWSやGoogleなどのパブリッククラウドの採用を進めています。エンタープライズ系の基幹システムについては情報分析系と異なる観点からの選択が必要で、それぞれ最適なサービスを選ぶ方針で進めています」(原田氏)

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