クラウドベンダーが提供するサービスを活用し、オンプレミスで運用しているVMware環境のワークロードを移行すれば、負担を抑えながらクラウドへのシフトを実現することができます。とはいえ、それ以外にもさまざまなアプローチが考えられると林氏は指摘しました。
「アーキテクチャの変更をできるだけ避け、オンプレミスで運用しているシステム全体をそのままクラウドに移行するアプローチのほか、アプリケーション単位で切り分けて個別にクラウド化することも考えられます。クラウド移行時にアーキテクチャを刷新し、『モード2』の新たなアプリケーションとして開発するといった判断もあります。しかし、アーキテクチャ刷新のハードルは高く、大きな負担を伴うことになります。」
このように話した上で、自社のシステムにとって何が最適かを十分に検討した上で判断するべきだと続けました。
クラウド移行におけるアプリケーション・システム別
アプローチ例(モード1のケース)

「アプリケーション単位でクラウドに移行するか、システムをリフト&シフトでクラウドへ移行するのか、それともクラウド移行に伴いシステムを刷新するかなど、具体的なアプローチは十分に検討すべきでしょう。それぞれのアプローチ方法のメリット・デメリットを理解し、アセスメントを実施した上で選択していくことが大切です」
次回は、2025年問題で揺れるERP環境のクラウドシフトについて、引き続き林氏にお話を伺っていきます。
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