前述したように、CDNサービスの提供においては世界各地に配置されたエッジサーバーが大きな役割を担っていますが、オリジナルのWebサーバーからコンテンツを取得したり、あるいはエッジサーバー間で通信を行ったりするためにはネットワークが必要不可欠です。このネットワークの重要性について、高梨氏はインターネット上でグローバルにサービスを展開しているプレイヤーと比較し、次のように話しました。
「NetflixやYouTube、あるいはFacebookといった、一般にOTTと呼ばれるプレイヤーと比較して、アカマイはインターネット上に広く行き渡って存在するコンテンツを取得する必要があります。ここがOTTプレイヤーとの大きな違いであり、その意味でCDNプラットフォームにおけるネットワークは非常に重要になっています」
アカマイでは、そのネットワークを複数の通信事業者から調達していますが、その1社として大きな存在感を示しているのがNTTコミュニケーションズです。道向氏はNTTコミュニケーションズのネットワークを次のように評価しました。
「CDNプラットフォームにおいて、当然パフォーマンスというのはすごく重要です。バックボーンで使うネットワークを提供していただく通信事業者はいくつかありますが、しかしながら、パケットロスの比率が高いなど、場合によっては思うような品質が得られないこともあります。しかしNTTコミュニケーションズは、良好なレスポンスが得られるほか、パケットロスも少なく、品質の高いネットワークを提供していただけます。またTier1プロバイダということで、圧倒的な帯域を確保されていることも我々にとって大きな魅力です」
Tier1とはほかのISPに対してバックボーンネットワークを提供する立場で、NTTコミュニケーションズはアジアでは有数のグローバルTier1キャリアとなっています。そのネットワーク資源を提供することにより、NTTコミュニケーションズはアカマイが運営するCDNプラットフォームを支えているというわけです。
クラウド配信プラットフォームのイメージ
