加えて、平松氏はServiceNowの付加価値としてNTTコミュニケーションズが提供する、グローバルな拠点間連携を強化する2つのサービスを挙げます。
「1つ目は、ITSMモダナイゼーションを進めるうえで、極力人手をかけないこと。“攻め”の領域にIT人材を集中させるために、“守り”の領域をアウトソースするという選択肢を持つことです。
こうした要望に対してNTTコミュニケーションズではServiceNowを中心に据え、複雑化するIT環境をグローバルにワンストップで運用・監視・保守するトータルマネージドサービス「Global Management One」を提供しています。このサービスの導入により、トラブルシューティングの時間短縮や人為ミス回避による品質の向上、システム運用標準化の推進、工数削減における運用コストの削減といったメリットが生まれます」
「ServiceNow」を中心に据え「Global Management One」を提供

もう1つは、ニューラル機械翻訳(NMT)技術を搭載したエンジン「COTOHA Translator™」を核とする「AI翻訳プラットフォームソリューション」です。ITに関する専門用語を網羅して日本語と英語が超高精度で翻訳できるため、ServiceNowに組み込むことで日本と海外ブランチ間で円滑にチケットのやり取りができるようになります。
続いて平松氏が「ServiceNow」とのセット提供を考えているのは「多言語対応ヘルプデスクサービス」です。これは各国のシステム管理者のみならず、エンドユーザーからのITに関する問い合わせ窓口をグローバルで一元提供するものです。「問い合わせ対応はもちろん、現地ベンダーへの手配も現地語で行います。ServiceNowを使いながらグローバルガバナンスを統一した高品質な運用体制で提供できることもポイントです」
最後に、平松氏はServiceNow導入において明暗を分けるポイントを語ります。
「繰り返しになりますが、どのライセンスをどの範囲で使っていくかの見極めが重要です。突き詰めればServiceNowを実際に利用して、ある程度の知見を持っているパートナー選定が大切になります。私たちは社内利用で蓄積したノウハウがあるため、導入時の勘所などのアドバイスが行えます。さらに現地法人との密な連携についてもServiceNowでプラットフォームを統一し、Global Management Oneでプロセス、ガバナンスを統一して、マルチリンガル対応で運用のお手伝いもできます。日本国内のデータセンターでServiceNowが利用できることも強みです。当社はネットワークの会社でもありますので、インターネット接続に不安を感じるのであれば閉域網でのアクセスにも対応できます。まずは、お気軽にご相談ください」
事業部門の期待に応えるIT部門の本領を発揮するために、まずはServiceNowを熟知し、経験豊富なパートナー選びが大前提となります。その際、海外拠点との柔軟な連携を考えるのであれば、翻訳や多言語対応のサービス利用に加えて、現地ベンダーとのコネクションといったグローバル対応力、そして事業継続の観点から日本国内でのデータ管理の可否なども併せて確認しておくべきかもしれません。
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