「NTT Communications Forum 2017」に登壇!

GoogleとNTT Comが語り合うDXへの期待と展望

2017.12.13 Wed連載バックナンバー

 NTTコミュニケーションズが2017年10月に開催した「NTT Communications Forum 2017」において、Google Cloudの日本代表である阿部伸一氏、そしてNTTコミュニケーションズ 代表取締役社長の庄司哲也氏がクロストークを展開し、Googleのクラウドサービスである「G Suite」や「Google Cloud Platform」、そしてテクノロジーの未来について語り合いました。その模様をレポートします。

 

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生産性向上につながる機能が「G Suite」の大きな利点

 多種多様なサービスをインターネット上で提供するGoogleは、近年企業向けのクラウドサービスにも力を入れています。その1つである「G Suite」は、メールや共有カレンダー、オンラインストレージ、Webブラウザで利用するオフィスアプリなどをワンストップで提供するビジネススイートです。

 Googleとパートナーシップを結ぶNTTコミュニケーションズは、2017年10月からG Suiteを販売していくことを発表しました。NTTコミュニケーションズのイベントである「NTT Communications Forum 2017」では、基調講演の中でグーグル・クラウド・ジャパン合同会社 Google Cloud日本代表の阿部伸一氏とNTTコミュニケーションズ代表取締役社長である庄司哲也氏がクロストークを実施し、G Suiteについて語りました。

 まず阿部氏はG Suiteの特長について、「すべてがクラウドで提供されており、複数のユーザーで共同編集できることによって生産性が非常に上がることが挙げられます」と述べました。

 「G Suiteは、基本的なワークフローをワンステップに統合することができます。誰がどの順序でドキュメントを編集し、チェックするのかを考えることなく、1つのドキュメントに対して、秩序を持ってリアルタイムにコラボレーションしていくことができます。これは企業にとって、大きな業務の効率化をもたらすだけでなく、非常に大きな力になっていくのではないかと感じています」

基調講演の資料はすべてG Suiteで作成

 G Suiteの各サービスでは、複数のユーザーと情報を共有したりファイルを同時に編集したりすることが簡単にできるように工夫されています。たとえばオフィスアプリである「ドキュメント」や「スプレッドシート」「スライド」といったアプリでは、社内のメンバーや社外のユーザーと1つのドキュメントを同時に編集するための機能が組み込まれており、相手の作業内容をリアルタイムに見ながら共同で作業を進められます。またファイル共有に利用できるオンラインストレージサービスの「ドライブ」を使えば、社内外のユーザーとファイルを共有したり、大容量ファイルを簡単にシェアすることができます。

 NTTコミュニケーションズの庄司氏は、Googleとのパートナーシップを推進する中で、実際にGoogleとの間で利用するコミュニケーションツールとしてG Suiteを使ってみたと明かします。

 「今回のG Suiteの販売に関係するGoogleとNTTコミュニケーションズの100名以上のスタッフでコラボレーションするために、実際にG Suiteを使ってみましたが、非常に便利でスムーズにやり取りすることができました。実は今回のNTT Communications Forumの基調講演で使う資料も、すべてG Suiteで作成しています。この基調講演の準備では、実際にオフィスでスタッフと顔をつき合わせて作業する時間が限られていましたが、G Suiteのおかげでスムーズに作業を進められました。本当に使い勝手のいいサービスだと言えます」

 これを受けて阿部氏は「クラウドを使ってコラボレーションする、そういった働き方はGoogleだからできると思われるかもしれませんが、実際にG Suiteを活用されているさまざまな企業で実践されています。今回、NTTコミュニケーションズでも活用していただきましたが、そうして使って得られたノウハウをNTTコミュニケーションズからお客さまに提供していただき、さらに普及を図っていければうれしいですね」と語りました。

Google 翻訳を利用した「COTOHA」、タイのイベントで好評

 NTTコミュニケーションズとGoogleのコラボレーションは、他分野でも行われています。2017年9月にバンコクで開催された「Digital Thailand Big Bang 2017」では、自動受付のデモンストレーションを出展。これはNTTコミュニケーションズのAIエンジン「COTOHA」と、Googleの翻訳を組み合わせて実現した自動受付サービスであり、現地では好評を博したと言います。

 庄司氏は「我々のテクノロジーをコラボレーションすることで、言語の壁を越えたサービスを提供できました。今後さまざまなサービスへの展開も可能ですので、将来的に大きなビジネスに発展する可能性があります」と展望を語ります。

 阿部氏も「日本は観光立国ですし、3年後には2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えています。海外からのお客さまをおもてなしする上で、言葉は大きな課題です。そこをCOTOHAと当社のGoogle翻訳で解決できたらと期待が膨らみます」と付け加えます。

大容量のデータ分析に有効なクラウドサービス

 NTTコミュニケーションズでは、Googleが提供するクラウドサービスである「Google Cloud Platform」を利用し、自社のサーバーのログ分析を行うといった検証も進められています。庄司氏は「大量のログデータを瞬時に検索し分析を行う、そういったケーパビリティとパフォーマンスの高さを実感しています」と述べ、将来的に故障の早期発見や予防保全に活用できるのではないかと考えを述べます。

 このGoogle Cloud Platformについて、阿部氏は「ユーザー視点で作られている」とした上で、次のように続けました。

 「GoogleのエンジニアもいわばGoogle Cloud Platformのユーザーです。これはどういう意味かというと、Googleのエンジニアたちも、できるだけサーバーの設定などに手をかけず、コア業務に集中したい。そのために、GCPのサービスは高度に自動化されています」

 加えて、大容量データの扱いに長けていることもGoogle Cloud Platformの特長となっているようです。

 「データ分析において、どんな軸でデータを切っていくかは、実際にデータを触ってみなければ分からないことも多々あります。Google Cloud Platformはこうした分析を大容量データに対して気軽に何度もかけることができます。これはGoogleの持てる技術の中でも、みなさまのお役に立てるものの1つではないかと考えています」

 企業システムには数多くのデータが蓄積されていますが、従来はそうしたデータを必要に応じて分析し、事業や業務に生かすためのインフラが整えられているとは言いがたい状況でした。しかしGoogle Cloud Platformのようなクラウドサービスが登場したことで、大容量であっても瞬時に分析することが可能になりつつあります。これらを生かせば、ビジネスのスピードを加速していくことができるのではないでしょうか。

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“暗黙知”をデジタル化し、共通の財産・資産として育みたい

 そのほか、実際の活用例として医療分野や金融分野でのデータ活用が進んでいる事例を阿部氏は紹介しました。

 「医療の分野などでは、これまで名人芸として一握りの人しか持っていなかった技術を“暗黙知”として取り込み、共通の財産として、あるいは資産として育んでいく取り組みが進められています。個人が持つ有益な“知識”を組織的に共有することはビジネスにおいて有効であり、業務の効率化にもつながるかもしれません」(阿部氏)

 「ITの世界にも“匠”と呼ばれる、多くの経験を積んだ人間がいます。匠の経験をデジタル化して活用し、分析した結果からインテリジェンスを導き出すといったことができれば、新たな世界が開けそうですね。こうしたデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを先端医療に応用したり、あるいは社会的な課題を解決したりするために利用することは、お客さまのビジネスの創出においても有効になるでしょう」(庄司氏)

 阿部氏と庄司氏のクロストークでは、技術を活用した社会的な課題の解決にも話が及びました。今後、両者のパートナーシップがどのような成果を生み出すか、大いに期待が持てそうです。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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Bizコンパス編集部

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