NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

オムロンが考える、ニューノーマル時代の製造現場を変える「5G」の活用法とは
2021.04.13

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第26回

オムロンが考える、ニューノーマル時代の製造現場を変える「5G」の活用法とは

著者 Bizコンパス編集部

5Gでコロナショックを乗り越える方法とは?

 こうした人と機械が融和できる製造現場の実現に向けて、オムロンは新たなコンセプトとして「i-Automation!」(アイ・オートメーション)というものを打ち出しています。

 i-Automation!は、「制御進化(integrated)」「知能化(intelligent)」「人と機械の新しい協調(interactive)」という、3つの“i”によって構成される、オムロン独自の戦略コンセプトです。

『integrated』は、これまで人の代替をしてきた機械の作業をより高速に、より高精度に進化させ、機械にしかできないモノづくりで生産性を上げていくこと、『intelligent』は、工場に存在する機器のデータを収集・統計・解析し、AIなどを使って人にアドバイスを与えていくこと、『interactive』は、人と機械が同じスペースで共存し、助け合いながら、お互いを高めて成長していくことを表します。

i-Automationの概念図

(出典:オムロン株式会社)

 このようなオムロンのコンセプトを製造現場において実現する際に極めて重要な技術となるのが、「5G」です。オムロンでは5Gを使い、コロナショックに起因する製造業の課題を解決しようとしています。

 コロナショックによる課題としては、先に触れたとおり「遠隔地の工場管理」「安心・安全の追求」「従業員の確保」という3つが課題となります。同社はこの3つの課題に対し、5Gを用いることで、それぞれ「統合制御による遠隔操作」「フレキシブル生産」「人と機械の融和による生産」という手法で解決しようとしています。

 まず、「統合制御による遠隔操作」は、たとえ海外にある工場でも、5Gのネットワークを使うことで、遠隔操作が可能になるといいます。

「大きな工場には莫大な数の機械があり、中には1万点を超えるセンサーが装備されているケースもあります。5Gを介してこれらのデータをグローバルに通信するとなると、そのままでは非常に難しいため、我々は統合制御という技術を使っています。

 これは、一旦センサーの情報を統合コントローラに集約し、5G上の通信負荷を低減してデータ転送を行うという考え方です。既に導入が始まっており、遠く離れた海外の工場の様子が実物のように目の前に再現され、遠隔操作が可能になるわけです」

統合制御による遠隔操作

(出典:オムロン株式会社)

 2点目の「無人化・省人化の加速(フレキシブル生産)」においては、5Gのネットワークでつながれた自律型のモバイルロボットが活躍します。人が行っていた作業を自動化するだけでなく、さらに正確に精密に作業を行うことができるようになります。

「モノの流れがより正確になってくると、工場のレイアウトもフレキシブルに対応できるようになります。これが『フレキシブル生産』です。5Gの通信機器をすべての機械に搭載し、工場内で相互に通信を行うことで、機械の配置をフレキシブルにできるような生産スタイルが実現できるようになります。現在は開発中ですが、これが実現できれば、従来考えられなかったようなモノづくりも可能になります。1つの工場で多品種の製品を製造することも可能になるでしょう」

レイアウトフリー生産ライン

(出典:オムロン株式会社)

関連キーワード

SHARE

関連記事

セブン-イレブンの次世代データ利活用基盤を支えるネットワークとは

2021.03.23

DXを加速させるITシステムの運用改革第37回

セブン-イレブンの次世代データ利活用基盤を支えるネットワークとは

5G✕エッジコンピューティングがインパクトをもたらす6の業界

2021.02.16

IT&ビジネス最新ニュース第111回

5G✕エッジコンピューティングがインパクトをもたらす6の業界

ローカル5Gとは何か?機能やメリットを紹介

2021.02.03

DX推進に必要なテクノロジー

ローカル5Gとは何か?機能やメリットを紹介

SaaS利用によって生じる課題をワンストップで解決する方法がある

2021.01.27

DXを加速させるITシステムの運用改革第34回

SaaS利用によって生じる課題をワンストップで解決する方法がある

With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは

2020.11.18

ニューノーマル時代のネットワーク技術革新第3回

With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは

アフターコロナ時代のITインフラは「SASE」がカギを握っている

2020.10.30

DXを加速させるITシステムの運用改革第31回

アフターコロナ時代のITインフラは「SASE」がカギを握っている

なぜニューノーマル時代に「ゼロトラストモデル」が求められるのか

2020.10.16

ニューノーマル時代のネットワーク技術革新第2回

なぜニューノーマル時代に「ゼロトラストモデル」が求められるのか