Bizコンパス

SAP ERPのクラウド移行はICT基盤刷新の大チャンス
2017.12.01

ビジネススピードを加速するIT基盤第7回

SAP ERPのクラウド移行はICT基盤刷新の大チャンス

著者 Bizコンパス編集部

事前検討から導入支援、運用監視までトータルでサポート

 一般的なパブリッククラウドはIaaS提供事業者とOS以上の運用を行う運用ベンダーは異なるケースが一般的で、大規模な基幹システムを構築するには信頼性や運用保守性への不安からオンプレミスを選択するケースがありました。

 Virtustreamと提携してサービスを展開するNTTコミュニケーションズでは、基盤提供と基幹システムの運用をバンドルし、「Managed Cloud」としてEnterprise Cloud for SAPソリューションを展開しています。事前検討から導入支援、運用監視までをサポートする体制を整え、基幹システムに求められる複雑な運用や信頼性の高いサービスをご提供しています。またテクニカルアカウントマネージャーがお客さまごとにサポートする体制もあり、たとえばSAP ERPのバージョンアップなどにも個別に対応することが可能です。

Enterprise Cloud for SAPソリューションサービスメニュー

 ライセンスの問題などからパブリック型のクラウドが利用できない場合は物理サーバーそのものを提供するベアメタルやOpen Stackベースのパブリッククラウドとして利用可能な「Enterprise Cloud」と組み合わせて利用できることもポイントで、基幹アプリケーションの周辺システムも含めたクラウド化にも対応します。その上、グローバルでサービスを展開しているため、海外拠点まで含めたクラウド化をサポートできることも利点となっています。

 これまでの基幹システムはオンプレミス上に周辺システム含めて1カ所に置き、個別にカスタマイズをするスタイルが主流でした。SaaSPaaSの登場やIoT・ビッグデータといった新たな領域へのシステム化の広がりにより、今後基幹システムは複数のクラウドに分散配置され、異なるクラウド間を超えて頻繁にシステム連携が必要となると考えられております。

 NTTコミュニケーションズではさまざまな企業に対し、ERPのクラウド化を支援しています。同社の西原創太郎氏は、その事例の一部を紹介しました。

 「私どもがお手伝いしたある部品製造業のお客さまでは、グローバルでサプライチェーンの見える化、そして災害対策をクラウドで実現されています。このプロジェクトで鍵となったのは生産管理で、そこはPaaSを使って独自開発しています。また別の製造業のお客さまではCRMや経費精算はSaaSで実現し、ERPをIaaS上に構築しています。IoTにも取り組まれていて、製品の販売先企業の機器からインターネット経由で情報を収集し、それをアフターサービスにつなげられています」

 

事例1:部品製造業クラウドERP活用事例

事例2:製造業クラウドERP活用事例

 セキュリティについては、前述したようにサービス自体が安全なデータセンターで運営されているほか、インターネットと物理的に切り離した形で運用されているといった特長がありますが、さらにマネージドセキュリティサービスである「WideAngle」を組み合わせて利用することも可能になっています。特に基幹系システムには機密性の高いデータも多数含まれることを考えると、セキュリティに関しても幅広いサポートを受けられることは安心材料となるでしょう。

 クラウドの利用ではネットワークも重要な要素となります。特に今後クラウドの利用率が高まった場合、重要になるのがクラウドやデータセンター間を結ぶネットワークです。複数のクラウドを利用し、さらに多くのデータがクラウドに蓄積されるようになれば、当然ながらネットワークの負荷は高まります。この際、クラウド間、あるいはクラウドとデータセンターを結ぶ“裏側”のネットワークがきちんと整備されていれば、クラウドとオフィスを結ぶ“表側”のネットワークの負荷を下げられるでしょう。

 この点について西原氏は、「NTTコミュニケーションズのEnterprise Cloudやデータセンターは、世界中の拠点とネットワークを接続しています。そのような回線を使って裏側のネットワークをしっかり構築すれば、表側のネットワークのコストを下げられます」と解説しました。

グローバルでマルチクラウドインフラの提供

 NTTコミュニケーションズは複数のクラウドサービスを統合管理できる「Cloud Management Platform」を提供しており、これを利用することで「海外拠点がどのようにクラウドを利用しているのか把握できるようになり、ガバナンス面での効果を期待できます」と西原氏は述べます。

 クラウドの多様化は急速に進んでおり、サービスによってさまざまな違いがあります。その中でもVirtustreamはミッションクリティカルな基幹系システムの運用に最適化されたサービスであり、それをサービス化したEnterprise Cloud for SAPソリューションを利用すれば、クラウドのメリットを最大限に生かしつつ、コスト最適化が図れます。特に「SAP」を中心としたシステムのクラウド移行を検討しているのであれば、ぜひ視野に入れたいサービスです。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

SHARE

関連記事

個別最適から標準化へ、新電元工業のグローバル戦略

2017.10.20

クラウドERPで実現するグローバル生販在の見える化

個別最適から標準化へ、新電元工業のグローバル戦略

いま一度考えたい! ERP環境の最適化

2016.03.09

5年先、10年先を見すえたERP環境を考える

いま一度考えたい! ERP環境の最適化

製造業のグローバル拠点が抱える課題を解決するIoT

2016.09.28

製造業必見!グローバルを勝ち抜くためのERP戦略前編

製造業のグローバル拠点が抱える課題を解決するIoT

ハイブリッドICT時代の基幹システム専用クラウド活用

2017.09.20

ビジネススピードを加速するIT基盤第4回

ハイブリッドICT時代の基幹システム専用クラウド活用

「2025年問題」を見据えたSAP ERP環境はどう構築すればいいのか

2019.08.28

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第19回

「2025年問題」を見据えたSAP ERP環境はどう構築すればいいのか

マイクロソフトが提唱する、「2025年の崖」への新たな一手

2019.06.12

DXを加速させるITシステムの運用改革第5回

マイクロソフトが提唱する、「2025年の崖」への新たな一手

クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王

2019.01.09

基幹システムのクラウド化とグローバルネットワーク

クラウドとネットワーク活用で経営戦略を強化する花王

ERPのクラウド化、最適なサービスをどう選ぶ?

2018.09.19

モード1のクラウド化を推進せよ後編

ERPのクラウド化、最適なサービスをどう選ぶ?

インフォアジャパンが示すERPクラウド化のカギとは

2018.06.29

ビジネススピードを加速するIT基盤第16回

インフォアジャパンが示すERPクラウド化のカギとは

どうしてクラウドERPが「働き方改革」に有効なのか

2018.01.24

基幹システムで実現する働き方改革

どうしてクラウドERPが「働き方改革」に有効なのか