「SAP ERP 」を中心とした基幹系システムのクラウド化において、欧米において高い評価を得ているのがVirtustreamのサービスです。同社のサービスはグローバルで250以上の企業に導入されているほか、創業初期より「SAP HANA Enterprise Cloud」のグローバルプレミアムサプライヤーに認定されるなど、SAP社からも信頼を得ています。そのVirtustreamのサービスについて同社の坂本環氏、Virtustreamと提携してサービスを展開するNTTコミュニケーションズの西原創太郎氏にお話を伺いました。
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基幹システムの移行で求められるクラウドサービスの見極め
昨今、大手企業における基幹系システムのクラウド移行事例が増加し始めています。その背景としては、クラウドサービスの進化やユーザー企業およびシステムインテグレーターにおけるノウハウの蓄積、信頼性やセキュリティといった面での不安が解消されつつあることなどが考えられるでしょう。
しかしながら実際にクラウドサービスを選定する際には、基幹系システム特有の要件について十分に検討し、適切なクラウドサービスを選択することが求められます。
スモールスタートでプロジェクトを開始し、状況に応じて規模を拡大したり、場合によっては即座にサービスを停止したりすることもある、いわゆるモード2 と呼ばれるシステムでは、パブリッククラウド がもたらすメリットは小さくありません。しかし基幹系のようなモード1のシステムでは、一定のリソースを長期間確保することが前提となります。このように利用方法が大きく異なるため、一般的なパブリッククラウドではコスト最適化を図れない可能性が十分に考えられます。
さらに、基幹系システムではインフラに求められる要件も異なります。ミッションクリティカルなワークロードは、I/O負荷 が高く、ステートフル であることも要求されます。従来のハイパースケール型のクラウドでは、ネットワークもストレージも共有していますが、これではミッションクリティカルなアプリケーションをうまく運用することはできません。
このようなニーズに対応するべく、SAP ERPをはじめとする基幹系システムの運用に特化したクラウドサービスを提供しているのがVirtustream です。すでにクラウドサービスは多様化の時代を迎え、多くの企業がシステムの内容や用途に合わせてクラウドを選択する、マルチクラウド 環境でITインフラを構築し始めています。その中で基幹系システムのためのクラウド環境としてVirtustreamを選択することで、企業はさまざまなメリットを享受することが可能になります。