このAzure Stackをハードウェアに組み込み、アプライアンスとして提供するベンダーがヒューレット・パッカード・エンタープライズです。日本ヒューレット・パッカードの辻村洋太郎氏は「マイクロソフトとヒューレット・パッカードは30年来のパートナーシップがあり、2年ほど前には両社のCEOが共同でさらに強固なパートナーシップを締結すると宣言しました。その関係性の中でリリースしたのがAzure Stackを搭載したアプライアンス製品です」と述べました。

この製品は「HPE ProLiant for Microsoft Azure Stack」と呼ばれるもので、最小構成では4台のコンピュートノードと1台のライフサイクル管理サーバー、そして3台のネットワークスイッチで構成されます。
コンピュートノードで使われるサーバーは世界シェアナンバーワンの製品であるHPE ProLiant DL 380で、さらにユーザーの要望に応じてCPUの種類やメモリやストレージ容量を柔軟にカスタマイズすることが可能です。辻村氏は「ワークロードの内容によって、CPUの負荷が高い、あるいはメモリの消費量が大きいなど、サーバーに求められる要件は異なります。しかし私たちの製品であれば、ワークロードの内容によって細かくカスタマイズし、無駄なく構成できることは大きなポイント」だと話しました。さらにコンピュートノードのサーバー台数も最小4台から1台単位で選択することが可能であり、これもHPEならではのメリットだとします。


辻村氏がAzure Stack活用における成功の鍵として話したのは、インフラの構築です。
「導入したAzure Stackをどのように運用するのか。たとえば既存のオンプレミスのサーバーとどうやって接続するのか。あるいはパブリッククラウドのAzureとプライベートクラウドのAzure Stackをどう連携させるのかなど、考えるべきポイントはいくつもあります。そういった課題について、ネットワークやデータセンターに強みを持つベンダーに相談し、一緒にプロジェクトを進めるというのが成功のポイントとなるのではないでしょうか」