2021.04.02
注目を集める「データサイエンティスト」の将来第1回
データサイエンティストに求められる3つの能力とは
著者 塩崎 潤一
データサイエンティストに求められる3つの能力とは?
データサイエンティストになるためには、いくつかの能力が求められます。(社)データサイエンティスト協会が公表している資料によると、データサイエンティストに求められるスキルとして、「ビジネス力」、「データサイエンス力」、「データエンジニアリング力」の3つを定義しています。
「ビジネス力」とは、データをビジネスに活かす能力のことです。ビジネスに必要なデータを収集・分析し、ビジネスに実装する力を持っているかどうかが求められています。特に、何のためにデータを使うのかなどの課題設定の能力も問われます。
「データサイエンス力」とは、統計的な知識を持ちながらデータを分析できる能力を指します。機械学習、予測モデル、データ可視化などの知識が求められます。高度なレベルとしては、分析手法や数理モデルなどで、新しい方法を開発・導入する能力などが求められています。
「データエンジニアリング能力」とは、大量のデータを処理するための環境を構築することができる能力です。環境構築、データ蓄積・加工、プログラミングなどのスキルが求められます。ビッグデータが取れるようになったことに対しては、データエンジニアリング能力が非常に重要になっています。
データサイエンティストというと、サイエンスやエンジニアリングの能力に着目されることが多いですが、それにビジネス力を持つことも求められるようになりました。企業側も、当初は、とりあえずデータを集計・分析できる人材を求めていました。最近のアンケート調査結果をみると、データサイエンティストに対して最も重視している能力としては「ビジネス力」をあげる企業が多くなっています。