2021.02.12
ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第19回
Afterコロナ時代に求められるオンライン営業とは?
著者 日本能率協会コンサルティング 坂田 英之
そもそも、どうやって商談まで持ち込めば良いのか?
オンライン商談の際には、上記のようなAI分析ツールが役に立ちますが、それ以前に、どのようにして商談までこぎつけるか、というのも重要な問題です。テレワークで多くのビジネスパーソンがオフィスに出社しなくなった今、飛び込み営業や電話営業でアポを取ることは困難です。
その際に役立つのが、ITを活用したデジタルマーケティングです。具体的にいえば、メールを活用した営業や、自社サイトの問い合わせフォームやチャットボットを用いた集客、Webセミナー(ウェビナー)による集客などです。これらのツールで接点が得られれば、自社側から無理にアプローチすることなく、オンライン商談まで労せずこぎつけられます。
契約の段階になると、込み入った話となり、顔と顔を突き合わせて話さなければいけないケースもあるかもしれませんが、その際にもITが役に立ちます。たとえば保険会社大手の第一生命保険では、営業職員4万人にビデオ通話アプリとLINEが入ったスマートフォンを配布し、顧客が営業職員と合わなくとも契約できる体制を整えています。
顧客接点から商談、契約まで、営業に関わるすべての業務は、やろうと思えばすべてオンラインでできる時代になりました。対面営業のスタイルをそのままオンライン営業に持ち込んでもうまくいきません。オンライン営業には、オンライン営業に適したスタイルがあります。うまく変えていけば、従来の営業以上の新たなチャンスが生まれることでしょう。