社会がAfterコロナに舵を切っていく中で、営業の現場はどう変わっていくのか。Beforeコロナにおいては、顧客とのコミュニケーションは担当者による面談、展示会やセミナーといった「対面」が主体でした。この状況がコロナ禍という圧倒的な外圧により一変し、「訪問しない営業、対面しない営業=オンライン営業」への転換が迫られているのが現在の状況です。
しかしながら、オンライン営業は、当然従来の対面営業とは求められる営業スキルが違います。そのような状況の中で、各社はどのように適応させているか、実例も含めて見ていきましょう。
コロナ禍で営業はどのように変わったのか?
弊社(日本能率協会コンサルティング)では、2020年6月時点、まさにコロナウイルスの影響が営業部門に出始めた時点で、各社に営業実態のインタビューを行いました。そのインタビューの中で代表的なものを紹介します。
A社:私のお客さまは、本社人事部の方が多いので、コロナ禍でもほぼオンラインで商談することができた。とはいっても、新しい案件の話というよりも、進行中の案件の打ち合わせばかりであった。今後は、リアルとオンライン、5:5ぐらいの割合でいくのではないか。
B社:オンライン商談はやりにくい。まず、相手がカメラをONにしていても表情が読みにくい。うなずきも少なくなる。
C社:商品を売り込む場面が難しい。リアル商談だと、「ここで事例紹介に行こう!」というタイミングが計れるが、オンラインだとそれが分からない。だからこそ、事前のシナリオをしっかり作るようにした。30分のオンライン商談で、ゴールをどこにするか? そして、次のオンライン商談にどうつなげるか? この辺りを練っておかないと、商談が進まない。」
各社のインタビューをまとめると結果は以下です。
・リアルな対面営業からオンライン営業に全部ではないにしろ移行せざるを得ない
・オンライン営業では新規案件創出の難易度が高まった
・オンライン営業では相手の反応が読みづらく、求められるスキルが変わってきた