NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

なぜ世界中がスマートシティに取り組んでいるのか?欧州、米国、アジアの状況と特徴
2021.02.05

Well-Beingを最大化するスマートシティとは第1回

なぜ世界中がスマートシティに取り組んでいるのか?欧州、米国、アジアの状況と特徴

著者 石丸 希

分野横断型のプラットフォーム整備が進む欧州、行政と企業が連携する米国

 以下に、海外におけるスマートシティの状況や特徴を紹介します。

 欧州のスマートシティの特徴として、分野横断のプラットフォーム(基盤)を整備し、都市問題の総合的な解決を目指す事例が多いことが挙げられます。

 一例を挙げると、スペインの都市バルセロナでは、街中に張り巡らせたセンサーからのデータを集約するデータプラットフォーム「センティーロ」が整備され、様々な都市機能の効率化に貢献しています。

 例えば、公園の気温・湿度などのデータを基に、散水や噴水を自動的に調整する「スマートウォーター」、ごみ箱が満杯かどうかなどのデータを基に収集ルートを設定し、効率的に収集する取り組みなどを行っています。なお、データプラットフォーム「センティーロ」はオープンソース(ある条件下で使用や改良が自由なソフト)として公開し、スマートシティの取り組みを目指す世界中の公共団体・機関に対し、無償で提供されています。

 一方で米国のスマートシティの特徴としては、民間企業が主導的な役割を担う事例が多いことが挙げられます。

 ニューヨークでは、通信機器大手のクアルコムなどが参画した共同事業体(シティブリッジ)が、使用されなくなった電話ボックス跡地に無料Wi-Fiスタンドを設置する事業「リンクNYC」を展開しています。今後はリンクNYCに搭載したセンサーなどから集めたデータを活用して市内の課題解決に取り組むとともに、公開データを使った企業によるさらなるビジネス開発が期待されています。

 サンフランシスコでは、オープンデータのポータルサイト「データSF」で市の保有する様々なデータを公開し、民間企業のデータ利活用を促しています。市保有のデータを活用し、ソフトウエア会社シティーゼニスでは、消費電力や交通量などのデータをクラウド上で分析し、3D地図で可視化する「5Dスマートサンフランシスコ2030地区」プロジェクトを展開しています。

関連キーワード

SHARE

関連記事

三菱ケミカルHD浦本CDO「製造業DXは、現場改善と全体変革の“両利き”で加速する」

2021.04.23

INDUSTRY REVIEW~業界有識者が「DXの現在と未来」を語る第10回

三菱ケミカルHD浦本CDO「製造業DXは、現場改善と全体変革の“両利き”で加速する」

岸博幸氏が語る「スマートシティは“課題先進国”日本を変革する処方箋になる」

2021.04.07

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第25回

岸博幸氏が語る「スマートシティは“課題先進国”日本を変革する処方箋になる」

これからのスマートシティが備えるべき3つの要素とは?

2021.04.06

Well-Beingを最大化するスマートシティとは第3回

これからのスマートシティが備えるべき3つの要素とは?

「DX・脱炭素」でSDGsに貢献するビジネスがある!エバンジェリストが解説

2021.03.17

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第61回

「DX・脱炭素」でSDGsに貢献するビジネスがある!エバンジェリストが解説

巻き返しなるか?日本発のスマートシティ

2021.03.10

Well-Beingを最大化するスマートシティとは第2回

巻き返しなるか?日本発のスマートシティ

欧州スマートシティの成功は、企業がデータを独占しなかったから

2021.02.03

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第58回

欧州スマートシティの成功は、企業がデータを独占しなかったから

IoT・AI・クラウドに○○が加わることで、DXはさらに加速する

2021.01.27

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第18回

IoT・AI・クラウドに○○が加わることで、DXはさらに加速する