NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

DXの潮流、CDOの挑戦
2021.03.24

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第62回

DX成功の鍵“あらゆる組織がデータを活用できる環境”はどう実現するのか

著者 Bizコンパス編集部

 2020年12月、経済産業省は「DXレポート2(中間取りまとめ)」を公表、その中でDX未着手企業とDX途上企業が全体の9割以上であるとして、多くの企業でDXが進んでいない現状が明らかにされました。

 しかし新型コロナウイルスの世界的な流行により、ビジネスを取り巻く環境は激変しています。その変化に追従することができなければ、今後の事業に大きな支障が生じる可能性は少なくありません。

 そこで重要視されているのがデータの利活用を軸としたDXへの取り組みです。従来の経験や勘によってではなく、収集したデータを分析して意思決定を行うデータドリブン経営や、事業活動を行う中で得られたデータに基づいた顧客接点の強化など、データの積極的な活用が企業の競争力向上に寄与することは間違いありません。

 このデータ活用におけるトレンドとして、以前NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)のエバンジェリストである林雅之氏は「データイネーブルメント」の重要性について解説。しかし、その一方で、DXを阻む課題として「組織やシステムのサイロ化」についても警鐘を鳴らしています。

 今回は林氏、そしてNTT Comのアライアンス・パートナーであり、データドリブンのDX推進を長年に渡って実施しているインフォマティカ・ジャパン株式会社(以下インフォマティカ)の小澤泰斗氏が対談。データ利活用の重要性や企業に求められる取り組みなどについて語りました。

課題はあるが、多くの企業がデータ利活用への取り組みを進めている

――企業におけるデータ利活用の現状について、どのように捉えていますか。

インフォマティカ・ジャパン株式会社
営業本部 本部長
小澤泰斗氏
※本インタビューはWeb会議にて実施しました

小澤氏 企業におけるこれまでのデータ活用には、「Data 1.0」から「Data 3.0」までフェーズがあり、今後は「Data 4.0」に向かっていくと考えています。

 Data 1.0の時代では、個別に開発された業務アプリケーションをつなぐためにデータ連携が行われていました。その後、企業全体の経営資産としてデータを捉えて活用するData 2.0、そして社外のデータも含めてDXのためにデータを活用するData 3.0へと進んでいます。Data 4.0では、データが持つ力をAIなどを活用しどう利用するかが問われる時代になります。

NTTコミュニケーションズ株式会社
エバンジェリスト
林雅之氏
※本インタビューはWeb会議にて実施しました

林氏 実際にデータを活用するためには、さまざまな壁を乗り越えなければなりません。組織ごとにシステムがバラバラで、なおかつ個別ルールでデータが点在しているシステムの壁、さらにはシステム主管と業務主管の間で責任の所在が不明確なデータが存在している組織の壁を乗り越えないと、思うようにデータ活用を進められないでしょう。

 また過度にセキュリティを重視した社内ルールが存在しているデータの壁によって、データを収集することが難しいといったケースもあります。こういった壁によってデータ活用が進まないケースは少なくありません。

小澤氏 私も同様の認識です。特に企業規模が大きくなると、事業領域ごとにビジネスが分離されることが多くなり、企業全体としてデータマネジメントを進めていくのは容易ではありません。

 一方でAIを活用したデータ分析など、Data 4.0に向けた取り組みを着々と進めている企業もありますが、その進展はまちまちです。ただし、程度の差こそあれ、各社がデータ活用のステージを引き上げるための取り組みを進めていることは間違いありません。

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