NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

DXの潮流、CDOの挑戦
2020.12.23

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第55回

松永エリック氏が語る“DXの本質”と“今後の情シスの役割”

著者 Bizコンパス編集部

 ニュータニックス・ジャパン合同会社(以下、Nutanix Japan)では、エンタープライズITにかかわるさまざまなトピックについてざっくばらんに語り合うライブ配信を金曜日のランチタイムに行っています。

 2020年11月27日(金)には「今こそDXを実現できる情報システム部門になろう ~DXの先駆者 松永エリック氏に聞いてみる~」と題し、数々のコンサルティングファームでパートナーを歴任、現在は青山学院大学で教授を務める松永 エリック・匡史氏とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)のエバンジェリストである林雅之氏、そしてNutanix Japanのテクニカルエバンジェリスト、島崎聡史氏のトークセッションが行われました。その模様をレポートします。

DXは「マインドセットの変化」。テクノロジーはそれを支えるもの

 昨今、DX(デジタル・トランスフォーメーション)が大きなトレンドとなり、連日さまざまなメディアで取り上げられているうえ、多くの企業がDXに積極的に取り組む姿勢を打ち出しています。

 しかし、一概にDXといっても、その捉え方や取り組みは企業によって異なるのが実情です。では、そもそもDXとはどういったものなのでしょうか。松永エリック・匡史氏は「マインドセットの変化」だと話します。

 「DXというのはマインドセットの変化や、時代の変化を指す言葉です。ですから企業がDXを行うということは、まずは“ビジネスを変化させること”に他なりません。これがDXであり、それを支えるのがテクノロジーであると言えます」

青山学院大学 地球社会共生学部 教授
アバナード(株)デジタル最高顧問
音楽家
松永 エリック・匡史氏

青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。バークリー音楽院を卒業後プロミュージシャンとして活動。その後アクセンチュア、野村総合研究所、IBMを経て、DXコンサルタントの草分けとしてデロイトトーマツコンサルティングメディアセクターAPAC統括パートナー・執行役員に就任。PwCコンサルティングではデジタルサービス日本統括パートナーとしてデジタル事業を立ち上げ、エクスペリエンスセンターをコンセプトデザインからリード。スタンフォード式ライフデザイン認定講師。

 さらに松永エリック氏は、日米におけるCDO(Chief Digital Officer)の位置付けの違いを次のように説明しました。

 「日本ではCDOの役割が誤解されていると感じています。アメリカではCDOにはイノベーションを誘発することが求められており、具体的に何が起きているかというと、CDOがどんどんCEOになってきています。イノベーションを起こす人がCEOにならなければ、企業が生き残れない時代になってきたんですね。もはやCDOはテクノロジーだけを見る人材ではないんです」

 日本企業は一般的にDXへの取り組みが遅れていると言われることが少なくありません。松永エリック氏は、日本の現状についてどのようにとらえているのでしょうか。

 「日本のDXはまだ始まっていないといっても過言ではありません。DXの本質が“変化”にあるにも関わらず、日本では社長の漠然としたDX感をもとに、事業本部長が集められ『DXをやれ』と指示されている。マインドセットを変化させ、ビジネスを変化させることがDXの本質ですから、“下に振る”という方法で成果が出るわけがありません」

 NTT Comのエバンジェリストである林雅之氏も松永エリック氏の話に同意し、次のように日本の現状を振り返ります。

 「今の日本でDXと言った場合、悪いところを直すといったような、改善の延長線で捉えられていることが多いと感じています。しかしエリックさんの言う通り、本来はマインドセットを変えて、イノベーションを生み出すという方向に舵をきる必要があるはずです。

NTTコミュニケーションズ株式会社
エバンジェリスト
林雅之氏

 現在は新型コロナウイルスの影響もあり、企業経営には持続可能性を高めることが求められています。これを機にマインドセットを変えて、持続可能型のDX、あるいはサステナブル・トランスフォーメーション(持続可能性を重視した経営への転換)など、中長期的な視点でデジタルを活用していくことが必要なのではないでしょうか」

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