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「Smart Mobility」で、クルマはもっと安全に、便利になる
2020.10.07

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第51回

「Smart Mobility」で、クルマはもっと安全に、便利になる

著者 Bizコンパス編集部

障害物などの回避は、サイバー空間で分析

 Smart Mobility推進室が取り組む3つのテーマで、鍵となる存在が「コネクティッドカー」です。NTTグループでは2017年より、トヨタ自動車(以下、トヨタ)と共同で、コネクティッドカー向けのICT基盤の研究開発を進めています。

 具体的には、自動車やICTに関する両社の技術やノウハウを共有し、クルマから得られるビッグデータを活用することによる、障害物の回避や、渋滞などの課題解決に向けて、新たなモビリティサービスに必要な技術の研究・開発に取り組んでいます。これにより、スマートモビリティ社会の実現を目指しています。

 「今後はコネクティッドカーが自動車の主流になり、クルマから送信されるデータ量が膨大になると、ICTの領域ではネットワーク、エッジコンピューティングの構成、データセンターの配置など、セクションごとに課題が出ることが想定されます。現在、トヨタのコネクティッドカーにおいてユースケース検証を行っており、Smart Mobility推進室でも、NTT Comの強みを活かす形で共同研究開発に参画しています。

 コネクティッドカーを支えるネットワーク技術の確立に向けては、トヨタのコネクティッドカー数台で公道を走行する実証実験を実施しています。車載カメラの映像をプラットフォームに送り、デジタルツインを活用し、道路の障害物を検知した場合、その障害物がどこにあるのかをサイバー空間上で分析し、周辺や後続のクルマに伝える、という実験も行っています。

 また、試験的に500万台規模の車両データを発生させて、基盤が負荷に耐えられるかどうかを検証する実験も行っています。大量の車両データ処理が発生する場合、センターへの一極集中処理では限界があるため、エッジコンピューティングによる分散処理でネットワークの負荷を減らし、低コストで提供できるアーキテクチャーを構想しています」(松田氏)

トヨタとの協業によるリアル、バーチャルでの検証

 松田氏によると、このトヨタとの研究開発では、自動運転の補助など、安全運転に資するネットワークや、クルマの安定的、安全な運行を支援するネットワークの可能性を探る狙いがあるといいます。

 「たとえば高速道路を手放しで運行できる『自動運転技術』がありますが、私たちは、事前に道路の障害物を検知してあらかじめ車線変更するといったユースケースなどを想定し、技術開発を進めています。

 最終的には、AECC(Automotive Edge Computing Consortium)などの業界団体を通して、標準化することを考えています。トヨタ以外の世界中のクルマにも同じような機能を実装可能な、クルマ社会全体で享受できる安全・安心な世界を目指しています。いずれはグローバルスタンダードを目指しています。」(松田氏)

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