Smart City Platformの構築と同時に、プラットフォーム上で提供するサービス開発も進んでいます。
「その一歩として、データの利活用を前提としたサービス開発に取り組んでいます。具体的には、エネルギー利用の効率化、CO2排出削減などで地球環境にやさしい街を作る『省エネルギー』、監視カメラを活用した防犯対策などで安全・安心な街をつくる『セキュリティ』、人の属性に応じたレコメンドを行い楽しい街をつくる『パーソナライズ』、そして高齢者、訪日外国人などに適切なナビゲーションを行い多様な人を受け入れる街をつくる『ダイバーシティ』です」(加賀氏)
Smart Cityが目指す4つの街の姿
当面は4分野に注力したサービスを提供していく方針ですが、将来的には4分野のサービスをプラットフォーム上で相互にデータ連携し、より複合的なサービスを提供できる仕立てを両氏は目指しています。
「もちろん、この4分野のサービスの掛け算だけではありません。たとえば病院に通院する際にタクシーを使った場合を例にとります。ここで発生するタクシー料金は病院に通うためのものです。
病院のサービスを利用するためにタクシーというサービスを利用しているわけですが、突き詰めて考えれば病院がタクシー料金を支払えばサービスは1つにまとまるといえます。
街に住む人、訪れる人の目的にサービスを集約すれば、より高い満足度を提供できるはずです。こうしたサービスを将来的には取りそろえていきたいと考えています」(加賀氏)
「Smart City Platformが実現すれば、そこには膨大な人、モノ、コト、街、コミュニティといったデータが集まってきます。将来的にはたまったデータの掛け合わせによって、さまざまな付加価値が生まれ、さらに可能性は広がっていきます。そんなスケールの大きい未来の街づくりを目指していきます」(田畠氏)
