スマートシティ推進室 副責任者の田畠孝之氏は、NTT Comが目指す「Smart World」の7領域の中で、Smart Cityのみ少しレイヤーが異なると捉えています。

NTTコミュニケーションズ
株式会社
ビジネスソリューション本部
事業推進部
スマートシティ推進室 副責任者
田畠 孝之氏
「まさにSmart Worldにおける“扇のかなめ”の役割を担うのがSmart Cityです。たとえば、Smart Worldを構成するCX、Education、Factory、Workstyleといった領域の取り組みも、すべて将来的にはSmart City Platform上に集約されるものだと考えています」(田畠氏)
もちろんSmart City Platformは、社内のみならず社外に向けても扉が開かれています。分野横断的なデータ利活用を行い、街の利用者にとって安全・安心なデータを利活用できる仕組みを実現するには、幅広いパートナーとの共創が不可欠になるためです。
「私たちのプラットフォームは、いろいろなパートナーと手を結び、共創していくものです。現在もさまざまなパートナーに参画のお声がけを意欲的に進めており、プラットフォームの立ち上げだけでなく、プラットフォームを活用したSmart City分野でのデータ利活用のあり方をパ―トナーとともに共創していける環境の検討・構築を進めています」(加賀氏)
その取り組みの一つとして、現在スマートシティ推進室では産学連携プロジェクト「GUTP」(東京大学グリーンICTプロジェクト)に参画し、クラウドを用いたデジタルツイン・プラットフォームの構築を推進しています。
「大手ゼネコンやメーカーなど多くの企業と一緒に取り組みを進めているのですが、加賀が申し上げた通り、複数のプレイヤーが参加すると縦型、垂直統合に向かってしまいがちです。
しかしGUTPが求めているのは、横展開に向けたデータモデルを定義する標準化です。だからこそ、他のプラットフォームやシステム、データを横通しで連携できる私たちのSmart City Platformの強みが生きると考えています。
そもそも、私たちのプラットフォームですべてが実現できるわけではありません。ビジネスとして可能な限り領域を拡大することは重要ですが、いろいろな企業の持つ強みを柔軟に融合しながら、安く、便利に、安全に使ってもらえるようなプラットフォームを作りたいと思っています」(田畠氏)