DXの潮流、CDOの挑戦
2020.06.24
デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第41回
「コロナ禍の2カ月で2年分のデジタル変革も」CDO Summitレポート
著者 Bizコンパス編集部
苦境にある小売業においてもCDOの採用は活性化している
マシソン氏が次に紹介したのは、新型コロナウイルス感染症で、リスクに見舞われている企業と勢いがある企業の違いです。
「大局的に見た場合、パンデミックの状況下において、多額の固定費と多くの従業員を抱える会社はリスクに晒されています。たとえば商業不動産やサービス業、ホテル、レストラン、バー、小売りなどです。またスポーツやコンサート、ジムといったイベント関連の企業、さらには教育分野も大きな課題を抱えています。
一方、アマゾン、アップル、マイクロソフト、フェイスブックといったテック企業は、非常に好調です。たとえばアマゾンは、新型コロナウイルスのパンデミックが発生する中、アメリカで17万5,000人雇用を新たに生み出しました」
しかし、マシソン氏によればリスクを抱えている企業でも、デジタルリーダーは必要とされているといいます。
「現在は苦境にある小売業においてもCDOの採用は活性化しています。苦しい時期ではありますが、逆にいえばデジタル化を推し進めるチャンスであるともいえるのです」
新型コロナウイルスに立ち向かうために、これまで以上にデジタル変革の重要性は高まっています。マシソン氏は「データをどのように活用し、新しいビジネス課題に対峙するのか、この機会にあらためて考えてみてください」と講演を締めくくりました。