2020.04.10
デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第38回
中部電力とNTT Comはどうやって点検データを「見える化」したのか
著者 Bizコンパス編集部
電力設備以外にもThings Cloud®は活用できる
中村:現状は実証実験を含め、いくつかの項目について社内各部門と一緒に取り組みを進めています。さらに今後は監視対象の設備や項目を順次拡大していく予定です。また電力設備以外にも、会議室など共用スペースの利用状況の可視化といった、業務全体の効率化に向けたIoTおよびThings Cloud®の活用についても検討を進めています。
三山:Things Cloud®を導入したことで、多種多様なIoTデバイスを運用していく目処を付けることができました。しかし、これから実運用が始まると、想定していなかった課題が生じることも十分に考えられます。そのときは、またご協力をいただけると非常に心強いですね。
山澤:プロジェクトの規模や従来とは異なる作業の進め方など、我々としても大きなチャレンジでした。それをやり遂げてサービス提供までこぎ着けたことは、NTT Comとしての実績につながる大きな成果だと思っています。このプロジェクトで得られた知見やノウハウをThings Cloud®にフィードバックし、よりよいサービスにしていきたいと思います。
三山:中部電力ではコミュニティサポートインフラの創造を目指しています。さらにモノの先にいる人までつなぐ、「IoH」(Internet of Human:ヒトとインターネットの融合)の実現に向けて取り組んでいきたいという思いもあります。その際、今回構築したプラットフォームは大きな役割を果たしてくれるのではないでしょうか。
中村:DXの技術は今後ますます発展していくでしょう。また当社としても、今回の取り組みがきっかけとなり、活用したいデータがますます増えていくと考えられます。その中でNTT Comには柔軟かつ先進的な提案や対応をお願いしたいと思いますし、あらゆるモノやコトをデジタル化し、業務の効率化と住みやすい社会の実現に向け、共創していければと考えています。
※中部電力(株)さまは2020年4月に中部電力(株)、中部電力パワーグリッド(株)、中部電力ミライズ(株)の3社に分社されております。記載内容は2020年3月現在のものです