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2020年は予算をどう使うべき?内山悟志氏が「5つのITトレンド」で解説
2020.02.05

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第29回

2020年は予算をどう使うべき?内山悟志氏が「5つのITトレンド」で解説

著者 Bizコンパス編集部

「アナリティクスの民主化」で、データ分析は現場の仕事になる

内山:2つ目のキーワードは、「アナリティクスの民主化」です。データ分析は、これまでデータサイエンティストやデータアナリストといった専門家が、高度なツールを使って行い、それを現場や意思決定者に月次など一定のタイミングでレポートするのが一般的でした。しかし、これからはデータ分析が事業部門など現場の業務に組み込まれ、1人ひとりがデータに基づいて判断するようになります。「意思決定の民主化」とも言えるでしょう。

――そのような動きの背景は何でしょうか。

内山:大きな要因はビッグデータです。IoTやSNSなどを通じて、ビジネスに関わる膨大なデータが生み出されるようになり、急速に変化するビジネス環境に対応するためには、これらのデータを現場がリアルタイムで分析して、日々意思決定していくことが必要だからです。

――現場でのデータ分析をすでに行っている企業はあるのでしょうか。

内山:たとえばある大手通信企業では、データ分析の専門チームがユーザーの通信状況などの利用状況から解約率を割り出すといったことをしていましたが、分析チームの業務が増えすぎたことから、現場のマネジャーなどが自身の部署に関わるデータ分析を始めています。その企業の人事部では、ヒューマンリソースを分析する基盤を自部署で構築しています。

 昨今は専門知識がなくても手軽に利用できるクラウドベースのデータ分析ツールが登場しているため、IT部門に頼らなくてもシステム構築をすることが可能になっています。「アナリティクスの民主化」の一例と言えるでしょう。

「AIによる画像認識」の実用化が進む

内山:3つ目は「AIによる画像認識」です。AIはスマホなどのデバイスやアプリケーションなどのサービスに組み込まれ、活用領域はどんどん広がっています。その中でも2020年は、画像認識によって現場業務が改善される事例が広まっていくと考えています。

――具体的な活用例にはどんなものがあるのでしょうか。

内山:まず、工場や建設現場における検品や品質検査のような領域が挙げられます。製造業では工場の生産ラインの検品において、不良品のパターンをAIに学習させることで自動化しています。4Kや8Kなどカメラの画像解像度が高まっていることで、災害対策のために河川の画像を遠隔でチェックしたり、ドローンを飛ばして橋りょうのヒビを見つけるといった例もあります。顔認識による防犯や、手術を遠隔から指示するといった医療分野での活用も進むでしょう。

 これからの日本では少子高齢化によって労働人口が減少するため、専門知識を持つ人をすべての現場に配置することが困難になっていきます。こうした課題を解決し、省人化を進めるため、画像認識技術を含めたAIの活用が広まっていくはずです。

 AIによる画像認識技術は、日本企業の強みである「モノづくり」との相性が良い分野です。グローバル競争における日本企業の優位性につながるポテンシャルを秘めています。

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