Bizコンパス

26万人足りない! 外食業界の深刻な人手不足を「フードテック」で解決する
2019.12.13

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第24回

26万人足りない! 外食業界の深刻な人手不足を「フードテック」で解決する

著者 Bizコンパス編集部

フードテックなら、注文だけでなく会計もセルフにできる

 こうした課題を解決するため、すでに外食業界では、フードテックの活用が広まりつつあります。たとえば、各テーブルに設置されたタブレット端末から、食べ物や飲み物をオーダーできるセルフオーダーシステムも、その一例です。

 セルフオーダーシステムを導入することのメリットとしては、ホールスタッフの注文受付の稼働時間を削減できることが挙げられます。加えて、「店員がなかなかオーダーを取りに来てくれない」といったことも起きないため、顧客のストレスを解消することも可能です。つまり、人手不足の問題を解決すると同時に、顧客満足度の向上も期待できます。実際に、店舗でセルフオーダーシステムを利用したことがある人も多いかもしれません。

 更に、フードテックの世界では、より進化したセルフオーダーシステムを利用できます。具体的にいえば、店舗の端末ではなく、自分のスマートフォンを利用して注文が可能になります。

「現在NTT Comでは、外食業界で利用されるさまざまなシステムと連携するフードテックプラットフォーム『次世代店舗ICT』の開発を進めています。そこでは、来店者が自身のスマートフォン1つで、さまざまなサービスが利用できるようになります。

 たとえばスマートフォンで注文できるようになれば、そのままスマートフォン上での決済もできるようになります。これにより顧客は、これまでのように、レジの支払い待ちをすることも、お金を財布から出す手間がなくなります。

 さらに店舗側にとっては、現金精算にかかるスタッフの稼働が削減できることになります。店舗運営においては、レジ締め作業に非常に多くの時間と労力を要しているケースが少なくありません。単なるキャッシュレスだけでなく、手持ちのスマートフォンで決済まで済ませる“会計レス”を実現できれば、こうした負担を大幅に軽減できます」(藤澤氏)

 次世代店舗ICTには、常に変動する外国為替レートを一定期間保証するデータ流通サービス「Home Currency Anywhere」も組み込まれる予定です。これまでエンドユーザーは現地通貨表記での決済後、請求書など一定期間をおいて支払い額がやっと判明することが一般的でしたが、同サービスを利用することで、決済前に自身が選択した通貨での価格を把握できます。

 2020年には東京五輪が開催され、これまで以上に訪日外国人観光客の数が増えることが予想されます。次世代店舗ICTであれば、スマホ決済に慣れている外国人観光客が、安心して母国の通貨で決済できるため、顧客満足度のアップが期待できます。

 なお、次世代店舗ICTの基盤には、NTT Comの「Smart Data Platform」を利用します。清水恭成氏は「Smart Data Platformを核として、さまざまな店舗向けサービスと連携することにより、迅速なサービス導入が可能になり、変化の激しい業界にも対応できます。また次世代店舗ICTは大手外食チェーンのみならず、地方にある個人経営の店舗にも有効です。次世代店舗ICTにより都市部のみならず地方を含めた外食産業を元気にしたいと考えています。」と話しておりフードテックが外食業界における業界の課題を解決できると話します。

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