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自動回答するAIでCS向上を図るSMBC日興証券
2017.09.27

人工知能(AI)はビジネスにどう活用されるのか第10回

自動回答するAIでCS向上を図るSMBC日興証券

著者 Bizコンパス編集部

日本語を理解して、自然な会話で自動回答するAIを導入

 増えつつあるお問い合わせに対して同社が着目したのが、AI(人工知能)チャットボットの活用でした。同社のコンタクトセンターは、お客さまの多様化するニーズに対応するべく、電話はもちろん、メール、Webチャット、LINEといった複数のチャネルを用意しています。このうちLINEに、オペレータによる対応に加えて、AIによる自動回答を導入しようと考えたのです。

 「オペレータは、一日に何度も同じ内容のお問い合わせに対して回答している場合があります。よくある質問についてはFAQを用意していますが、お客さま自身が回答を探さなければなりませんし、関連する別の質問をしたいと思っても、固定的な回答しか用意されていません。そこで基本的なお問い合わせについてAIが自動回答できれば、お客さまは必要な情報をスムーズに得られる上、オペレータは、より高度で複雑なお問い合わせへの対応に専念できます」と稲田氏は指摘します。

 AIチャットボットのエンジンとして同社が採用したのが、NTTコミュニケーションズの「Communication Engine COTOHA」(以下、COTOHA)でした。COTOHAは、言語解析の中でも特に難しいといわれる日本語を理解し、自然言語によるスムーズな会話を行うことができます。会話の内容によっては、COTOHA側からも問いかけたりしながら、応対することも可能です。

 稲田氏はCOTOHAを選定した理由について、以下のように述べます。

 「選定にあたっては、チャットボットを提供している数社について比較検討しました。特に評価したのがLINEに対応している点、そしてオペレータにエスカレーションする機能を備えている点です。今回のチャットボット導入の目的がオペレータのサポートでしたら、異なるエンジンを選択したかもしれません。しかし、私たちはあくまでもオペレータに代わって問い合わせ対応することを目指していましたので、COTOHAが一番ふさわしいと判断しました」

 自動回答によってお問い合わせを解決できなかった場合は、すぐさまオペレータにエスカレーションするようになっています。顧客との会話を途切れさせることなく、自然にオペレータに対応を引き継ぐことが可能です。この仕組みにより、問題が解決しなかったという不満を顧客に残すことなく、お問い合わせを完結させることができます。

「COTOHA」の利用イメージ

 稲田氏は、技術面に加えNTTコミュニケーションズのサポート力について「人が応対するような自動回答を実現したいという私たちの思いをくみ、ともにチャレンジする姿勢を示してくれました。これなら、将来の機能拡張の要求にもスムーズに対応してもらえると安心感が高まりました」と評価します。

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