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成果が出るRPA、成果が出ないRPAの違いとは?
2018.10.24

「最先端AI」で業務効率化する方法後編

成果が出るRPA、成果が出ないRPAの違いとは?

著者 Bizコンパス編集部

 働き方改革を推進するために、「IT」をどのように活用すれば良いのか。前編では、「音声認識」技術を活用する方法を紹介しました。

 後編では、「RPA」を使って業務を効率化する方法を紹介します。

 RPAとは、ロボットにより業務を自動化することを指す言葉です(Robotic Process Automation)。特に定型的な業務プロセスを自動化することに向いており、業務効率化の有効な手段として注目されている新技術の1つです。

「RPA」を使って業務を効率化するためには、まず、導入基準や導入手法を標準化し、その標準化されたアプローチをベースに、導入プロセスの統制を図る必要があります 。

 しかし、本来あるべき形ではなく、誤った導入の仕方をしてしまうと、十分な成果が出なかったり、企業のガバナンスを貶めることにつながってしまう恐れがあります。

 成果が出るRPAと、成果が出ないRPAの違いはどこにあるのでしょうか? 実際のサービスを例に、“失敗しない”RPAの導入法を紹介します。

「RPAを導入」イコール「業務を効率化できる」とは限らない

 RPAは、すでに多くの企業で導入が進んでいます。RPA関連のソリューションを開発・提供しているNTTコムソリューションズ株式会社(以下、コムソル)、ICTイノベーション本部の、五十嵐丈也課長、宿澤賢太郎課長代理によれば、すでに大手企業では7~8割が導入を終えており、これから中堅・中小企業へ拡大していくといいます。

 しかし宿澤氏は、「導入すれば必ず業務を効率化できる、とは限らない」と、安易なRPAの導入に釘を刺します。

「特によくある失敗例が、社内の一部門が“独断で”導入するケースです。導入後にRPAツールの選定ミスが発覚し、期待したような効果が出ず、『もっと最適なツールを選ぶべきだったと後悔した』という話をよく耳にします」

 このように、業務部門が独断で導入し、システム部門や経営層などが関知しないRPAを、業界では「野良ロボット」と呼びます。たとえ野良ロボットが部門内で成果を出したとしても、全社的に見れば、別の問題が発生する恐れがあります。

「その野良ロボットが、社内のセキュリティポリシーや、システム部門の定めるルールに反していた場合、全社的に導入されている危機管理システムでは制御できず、せっかくのセキュリティ対策が無効化されてしまいます。

 一方で、逆のケースもあります。システム部門が業務部門の意向を聞かずに導入したばかりに、使い慣れた他の業務ツールと連携ができず、勝手の悪いRPAになってしまうことも起こり得ます。

 つまりRPAは、組織全体としてのガバナンスを考慮したうえで、導入を進めることが定石なのです」(宿澤氏)

RPAに振り回されるか、RPAをコントロールするか

 このように、RPAで成果を出すためには、さまざまな工夫が必要になることがわかりましたが、RPAの成功と失敗を分ける“最大のポイント”はどこにあるのか。それを「全社的な大義名分」と宿澤氏は指摘します。

「最初に『トップダウンで進める』という“印籠”をもち、各部門横断でRPAの導入を検討することが肝要です。PoCを行う段階から、各部門のキーマンを巻き込み、そのキーマンが担当する業務をきちんと見極めると、導入のスピードが格段に上がります」(宿澤氏)

 RPAは、業務部門だけが先行しても、システム部門だけが走ってもうまくはいきません。各部門はもとより、経営層も巻き込み、組織全体の合意のもとに進めることが大切、というわけです。

 宿澤氏はその一方で、 “スモールスタートから始めること”も推奨しています。

「まずは部長、課長の決済権の枠内で始められるPoCで試すことをおすすめします。成果が出たら、予算を確保し、全社に展開することも可能になります。」

 コムソルの場合は、各現場に出向き、業務担当者に、さまざまなPoCの事例を見せ、その反応を基に、自動化のリストを作成していきます。そのリストを基にPoCで検証を重ねていけば、自動化のノウハウはさらに深化していきます」

導入アプローチの統制における整理すべき観点

 RPAについて「最近話題になっているから」「ほかの企業も導入しているから」「AIが話題だから」と、焦って導入を検討している企業もあるかもしれません。しかし、統制を欠いた形で導入してしまうと、業務を効率化できないだけでなく逆効果となる恐れがあります。

 新しいテクノロジーに振り回されることなく、どのようにRPAを全社的に導入し、コントロールし、成果につなげるのか。RPAの導入で成功するか失敗するかは、ITが当たり前となった現在のビジネスの成否を分ける分水嶺になるかもしれません。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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