2017.11.08
クラウドで進化するコンタクトセンタービジネス第5回
電話インフラをクラウド化し課題解決したJR西日本
著者 Bizコンパス編集部
音声系システムをクラウドに移行、運用も含めて一元的に委託する体制に
同社は新しい音声系システムの在り方を模索します。コンサルティングを依頼したNTTコミュニケーションズとともに検討を重ね、自社で保有してきたシステム一式を、外部ベンダーのプライベートクラウド環境に移管してサービス利用型に切り替えることを決断します。
新しいコールセンターシステムのポイントは、単にシステムを持たずに済むだけでなく、インフラの追加時の手配や運用管理までをベンダー1社にアウトソースできる点にあります。「これによって、臨時窓口の開設やサービス改善に向けた体制変更を行う際も、ベンダー側に要件を伝えるだけで済むようになります。対応期間が短縮でき、サービスレベルが強化できると考えました」と小山氏はメリットを述べます。
パートナーの選定に当たっては、NTTコミュニケーションズが電話や内線に関する豊富な専門技術やノウハウを持っていたことに加え、提案内容を高く評価したといいます。
「NTTコミュニケーションズは、課題解決に有効な仕組みを検討するため、まずは事前にコンサルティングを行うことを提案してくれました。その上で、データセンターや回線、システム構築・運用サービスまでを、必要に応じてワンストップで提供してくれます。これは、他社にはないメリットでした」(小山氏)
コンサルティングの結果、提案に追加されたのが、サービスオーダー型の利用形態です。これはシステム使用料をあらかじめ一定量チケット化しておくことで、煩雑な手続きをすることなく変更依頼できるという方式です。「当社の業務内容を深く理解し、ベストな仕組みを提案しようという姿勢は、大きな信頼感につながりました」と小山氏は語ります。