ServiceNow Japanは、2020年10月6日より、年次カンファレンス「Now at Work 2020 Digital Experience Japan」をオンラインにて開催。現在もさまざまなコンテンツが視聴可能となっています(12月末まで視聴可)。
同イベントではServiceNow社のパートナー企業による講演も公開されています。たとえばNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)では、AIによる言語解析技術とServiceNowなどを組み合わせた、新たな顧客接点の形を解説する「ニューノーマル時代のServiceNowによる顧客接点強化の実現 ~Amazon Connect、COTOHA(自然言語解析/要約)を活用した応対業務のシームレス連携~」という講演も配信しています。
AIやServiceNowを活用することで、顧客接点はどのように変わるのでしょうか?同講演に登壇したNTT Comの楠木直哉氏の発言から読み解きます。
アナログな「電話」をどうやってデジタルに取り込む?
楠木氏は講演の冒頭にて、デロイト社が2016年に発表した、2019年における顧客接点チャネルの割合に関する将来予想について言及。同調査では、2019年にはすべての顧客接点のうち、電話の割合は47%と半分以下になるとの予測でしたが、楠木氏は2020年の現在も、同調査の予測通りの結果に至っておらず、顧客接点において未だに電話が重い役割を担っていると指摘します。

NTTコミュニケーションズ株式会社
ビジネスソリューション本部
ソリューションサービス部
楠木直哉氏
「高騰する人件費や少子化に伴う人材難、さらにはコロナ禍の影響によるニューノーマルな働き方が求められる中、顧客接点から始まる業務全体のデジタル化は急務です。しかし、依然として電話というアナログなチャネルが、顧客接点において大きな割合を占めています。そのため、Webサイトやチャットボットのようなデジタルチャネルと異なり、バックエンドにある各種システムとの連携がどうしても分断されてしまっています」
デジタルチャネル(チャット、Webサイトなど)では、ServiceNowを活用することによって、問い合わせからのケース起票、担当者のアサインなど、バックエンドの一連のプロセスを、デジタルワークフローで簡単に自動化できます。その一方で、コンタクトセンターなど、顧客とオペレーターが対話を行う電話によるアナログチャネルのプロセスでは、人手による多くの稼働が必要になるといいます。
「たとえばコンタクトセンターにおいて、オペレーターが電話応対をする場合、対話内容のメモや問い合わせ内容に応じて、ナレッジを調べる、電話終了後に対話内容をまとめる、ケースを作る、担当者にアサインする……というプロセスを手動で行う必要があります。この非効率な電話というアナログなチャネルを、いかにデジタルチャネルに組み込んでいくかが重要な課題となります」