こうしてアパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉に導入されたナビダイヤルには、どれほどの効果があったのでしょうか。数字で見える効果としては、電話をスタッフが対応する機会が、従来の3割ほど減ったといいます。
「スタッフの電話応答と音声ガイダンスで済む電話応答で業務を分けたことで、対面で接客する人員を厚くできるようになりました。また、新規予約の問い合わせの取り逃しを少なくすることができたため、販売の機会損失が抑えられているといえるでしょう。着信時には、事前に“予約、予約”といったアナウンスも流れるため(ウィスパー機能)、応対する前から用件が分かるのもうれしいです。
同店舗では、稼働率が90%以上と、他社のホテルと比べてかなり高い数値を維持しています。大型店では『70%いったら御の字』といわれる中で、9割を超えることは業界ではほぼないです。おそらく、この高稼働率にナビダイヤルも貢献しているはずです」(元谷社長)
加えて、ナビダイヤルのトラフィックレポート機能も重宝したといいます。ナビダイヤルには、総コール数、つながったコール数、つながらなかった理由など、コールを分析した詳細データのレポートを抽出できます(「トラフィックレポート作成ツール」)。
「フロントに訪れるお客様の数は把握していましたが、電話の問い合わせ件数は数値化できていませんでした。ナビダイヤルならレポート機能で数値を時間帯ごとに可視化できるため、電話問い合わせの情報に基づいてスタッフのシフトが調整できるようになりました」
一般電話からナビダイヤルに変わることによる運営上のトラブルや顧客からのクレームも特になかったといいます。
「ナビダイヤルを導入することで『電話がつながらない』というクレームがなくなりました。スタッフを増員することなく、少ない投資コストでCS(顧客満足度)、そしてES(従業員満足度)向上に繋がったといえるでしょう」(元谷社長)