Bizコンパス

人手不足で高離職率、コンタクトセンターの“現実”を変える切り札とは
2019.10.23

いま求められる“顧客接点の強化”第23回

人手不足で高離職率、コンタクトセンターの“現実”を変える切り札とは

著者 Bizコンパス編集部

面倒な「コンプラチェック」も手軽に。数々の問題を一気に解決する可能性

 Amazon Connectは、COTOHA API以外のNTT Comのサービスとも連携可能です。たとえば、クラウド型の音声認識サービス「COTOHA Voice Insight」とも繋がります。

 COTOHA Voice Insightは、NTT ComのVPNサービスである「Arcstar Universal One」を介してクラウドに音声データをアップロードすると、テキストファイルとしてダウンロードできるというものです。

 このCOTOHA Voice Insightを利用することにより、オペレーター側音声からNGワードチェックといったコンプライアンス対応や、応対品質のオペレーターへのフィードバック、優良オペレーターのトークの抽出などに利用できますし、顧客側音声からのFAQ作成、Voice of Customer(顧客の声、VOC)分析にも活用できます。

 音声のアップロードは管理画面上からだけでなくAPI経由でも可能なので、システム連携が容易に実施できます。たとえばAmazon Connectの通話録音ファイルがクラウドストレージ「Amazon S3」に生成されると、それをトリガーとして自動でCOTOHA Voice Insightにファイルをアップロードする、といったことも可能です。

 加えて、自然言語処理と抽出/分類処理、対話処理の仕組みを持つAIソリューション「COTOHA Virtual Assistant」も、Amazon Connectと連携可能です。

「COTOHA Virtual Assistantはチャットボットとしても使えますが、オペレーターを支援するスーパーバイザーとしても活用できます。24時間365日、顧客とオペレーターの全ての会話をAIがリアルタイムでチェックし、必要に応じてオペレーターに適切にアドバイスするという使い方です。

 具体的には、オペレーターが予め登録されたNGワードを発したときや不適切な表現を行った場合、即座にAIが検知して注意を促したり、チャットでオペレーターの不明点に答えるといったスーパーバイザー業務が、AIに置き換えられます」(中村氏)

 中村氏は、これらCOTOHAシリーズの製品群は、Amazon Connectの可能性をさらに広げるものであることをアピールしました。

「Amazon Connectは、コンタクトセンターのデジタルトランスフォーメーション化(DX)を促進するサービスです。COTOHAシリーズを連携させ、通話の音声データをDXしてテキスト化すれば、オペレーターやスーパーバイザーの働き方改革や応対品質を高める取り組みなど、さまざまな目的に活用できます。

 我々はコンタクトセンター全体のDXを推し進めるべく、今後もCOTOHAシリーズとAmazon Connectの連携を進めて参ります」

 人手不足、離職率の増加と、苦境に立たされているコンタクトセンター業界ですが、Amazon ConnectやCOTOHAシリーズを活用すれば、オペレーター業務の負担は減り、かつ顧客体験も向上できるという“一石二鳥”のメリットがあります。

 従来のコンタクトセンター運営に多くの課題があった場合、次世代AIコンタクトセンターへ移行することで、その課題は一気に解決可能かもしれません。それほどの可能性を秘めているのが、次世代AIコンタクトセンターなのです。

【コラム】デジタル化を阻む社内の“アレコレ”をどう解決すれば良いのか

 クラウドの活用やAIの導入など、コンタクトセンターを取り巻くIT環境は大きく変わり始めています。とはいえ、急にデジタルテクノロジーを導入しようとしても、周囲の理解が得られず、思うようにプロジェクトが進まないことも起こり得ます。

 NTT Comの衛藤和宏氏によれば、新しいテクノロジーを導入する際に起こりがちな問題を解決するためには、「(1)始動」「(2)越境」「(3)創造」という3つのキーワードが重要であるといいます。

「まず『(1)始動』とは、実際に動くものを社内のステークホルダーに見せることです。一般的なプロジェクトでは、要件の策定から設計、構築、検証といったフローが一般的ですが、導入に至るまでのステップをショートカットするためには、デジタル化によって業務が変わる当事者となるユーザーに、新しいシステムの基本形を実際に触ってもらうことが大切です」(衛藤氏)

「(2)越境」とは、開発チームや運用チーム、業務チームが、壁を作らずにプロジェクトに取り組むことを指します。

「動くものを作りながら検証するとなると、開発チームと運用チーム、業務チームのそれぞれのノウハウが必要です。普段からメンバーたちが、Slackなど共通のコミュニケーションツールで連携し、課題の検証やチューニング、ノウハウ蓄積を共有しあう。お互いに共感しあえるポイントを見つけ、相互に理解し合い、連携していく。言い換えれば、組織を“越境”して、顧客の課題解決のために一丸となる姿勢が求められます」(衛藤氏)

 最後が「(3)創造」です。

「ここまで到達していればチームとしての一体感は生じ始めていると思います。あとは、価値を生み出す考え方を再定義することです。

「従来は、機能1つ作るにしても、要件定義書をしっかり書き上げ進めることが主流でした。たしかに、要件を決めることは大切ではあるのですが、変化が激しい時代の中で、数か月かけて決めた要件に対し、設計・開発を行い、立ち上げから半年後にリリースした機能に対し、世の中における賞味期限がすでに過ぎてしまっている、なんていう状況も十分考えられます。であれば、要件を深掘りして考えるよりも、まずみんなで作り、使いながら検証しアップデートし続けるような作り方が大切です」

 始動し、組織内の壁を越境し、メンバー同士が共に創造できるようなチーム作りこそが、デジタルトランスフォーメーション(DX)への第一歩です。次世代AIコンタクトセンターへの第一歩を、まずは”始動”から踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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