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人手不足で高離職率、コンタクトセンターの“現実”を変える切り札とは
2019.10.23

いま求められる“顧客接点の強化”第23回

人手不足で高離職率、コンタクトセンターの“現実”を変える切り札とは

著者 Bizコンパス編集部

 2019年9月10日、東京・目黒にて、「コンタクトセンター最新動向セミナー ~Amazon Connectを活用した次世代AIコンタクトセンター~」という講演が開催されました。

 講演では「人手不足」「高い離職率」など、コンタクトセンター業界がいま直面している現実が指摘されましたが、解決するための“切り札”はあるといいます。それが、「次世代AIコンタクトセンター」です。

 なぜ次世代AIコンタクトセンターは、コンタクトセンター業界の数々の問題を解決できるのでしょうか? そもそも、次世代AIコンタクトセンターとは、どのようなものなのでしょうか? 同講演をレポートします。

人材は集まらず、離職率も高い。コンタクトセンターの現実

 現在、多くのコンタクトセンターに共通する課題となっているのが、オペレーターの「採用難」です。少子高齢化が進み、労働人口が減少している日本では、オペレーターの新規採用がしづらくなってきているといいます。

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の南郷史朗氏は、業界では採用難どころか、離職率が上昇しているという、危機的な現状を指摘しました。

「あるコンタクトセンターに関する調査結果によると、『オペレーター全体の離職率が30%以上』と回答した企業は、2015年は9.8%だったのに比べて、2018年になると37.9%と大幅に上昇しています。さらに、『採用から1年以内の離職率が30%以上』と回答した企業は、2015年時点ですでに27.1%と高いレベルでしたが、2018年はなんと55.6%にまで上昇しています。

 これまでと同じ運営方法では、コンタクトセンターは成り立たなくなるといえるかもしれません」

「なぜ顧客がコールセンターに電話を掛けるのか?」は予測できる

 こうした危機的な状況を改善し、さらにはカスタマーエクスペリエンス(顧客体験、CX)を高められるコンタクトセンターの在り方として、南郷氏は2つのセンターモデルを紹介しました。それが、「AIコンタクトセンター」と「コンサルティングセンター」です。

 AIコンタクトセンターは、「AIを積極的に活用することで、高度に業務を効率化する」モデルです。たとえば顧客からのチャットでの問い合わせに対し、AIチャットボットが応答する、といったケースが含まれます。

 もう一つのコンサルティングセンターとは、「顧客のロイヤル化”(優良顧客化)を目指す」モデルです。

「現状のコンタクトセンターでは、非常に限られた情報の中でオペレーターが業務を行っているために、的確な対応や自動化が進み切っていません。そのため、オペレーター、管理者の負担も減りません。今後は、顧客情報はもちろん、予約情報、IoTなど、様々なデータと連携されたコンタクトセンターシステムを作っていく必要があります。

 そのシステムで得られたビッグデータをもとに、予測モデルを作っていくことで、顧客にとっても心地よい自動化のサービスが作られます。オペレーターも豊富な情報をもとに、AIからリコメンドを受けながら業務を行うことが可能になります。

 そのためには、現状のコンタクトセンターに多く見られる閉じた基盤ではなく、様々な情報とエコシステムが形成できる“オープン化”されたクラウドコンタクトセンターに移行していく必要があると思います」

 この2つのモデルを組み合わせた「次世代AIコンタクトセンター」では、AIや外部データを積極的に活用することで、顧客が何を求めて電話をかけてきたのか予測が可能といいます。

「顧客が電話をかけてきたタイミングが、旅行出発の1時間前で、かつ天候が不良だったとき、ガイダンスをプロアクティブ(先験的)に通知することも可能です。

 たとえば“ただいま台風の影響で、お客さまがいる目黒駅付近からの空港行きバスは遅延しています。少し集合時間に遅れますが、品川駅経由で急行列車をご利用ください。ツアー担当者にはこちらから状況を連絡します。16時27分の急行列車に乗車すればツアーには十分に間に合いますのでご安心ください”と伝えることも可能です。これをバーチャルなオペレーターで実現すれば、人を介さなくてもこのサービスを提供できます」

 予測モデルができあがることで、顧客が何を求めているのか理解できるようになり、顧客にとって的確な情報をアナウンスできます。

 このような次世代コンタクトセンターに移行していくためには、業務の見直しも検討していくことが重要です。たとえば問い合わせ窓口を0ABJ番号からフリーダイヤル、ナビダイヤルに移行し、クラウド化しやすくするなど、業務整理の準備をあらかじめしておく必要があります。

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