Bizコンパス

オットージャパンがDXで目指す、One to Oneコミュニケーションとは
2019.05.31

いま求められる“顧客接点の強化”第10回

オットージャパンがDXで目指す、One to Oneコミュニケーションとは

著者 Bizコンパス編集部

 顧客接点の最前線であるコンタクトセンターは、顧客のニーズがリアルタイムで集まってくる場所です。多くのコンタクトセンターでは、それらを活用し、応対品質の向上や、コストセンターからプロフィットセンターへの転身が期待されています。しかし、労働人口の減少によって、限られた人員で成果を出せる業務効率化も不可欠となっています。1

 相反する課題の解決策として期待されているのが、顧客接点におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)です。女性ファッションを中心に通販事業をリードしてきたオットージャパン株式会社(以下、オットージャパン)では、電話注文を受け付けているコンタクトセンターを、応答率や稼働率といった効率重視型から、顧客とのOne to Oneコミュニケーションができる「次世代コンタクトセンター」を目指しています。そのための第一歩が、オンプレミスのPBX(企業内の電話交換機)をクラウドサービスに刷新することでの「顧客接点のDX」でした。

【オットージャパン株式会社について】

 世界30カ国に123社を展開する、世界最大級のオンラインリテーラーであるオットーグループの1社。日本で30年以上通販事業をリードしてきた実績とオットーグループのグローバルネットワークを活かし、魅力ある商品とサービスの提供を目指している。

本インタビューのオットージャパン株式会社の八尾昌孝氏が登壇・講演される「成功事例から学ぶ!次世代コンタクトセンター座談会」が11月22日に開催されます。セミナー情報は本記事の最後にてご確認ください

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CRM導入を見すえた、PBXのクラウドサービス移行

「PureCloud」の導入で、業務効率の向上を実現

顧客情報を集約し、部門横断でのマーケティングを目指す

 顧客情報を1つのシステムに集約することで、顧客ニーズを部門の壁を越えて共有できるようになります。同社では今年に入りコンタクトセンターの名称を「カスタマーサービスセンター」から「コミュニケーションセンター」に改称。その背景と将来的なビジョンを八尾氏はこう説明します。

「弊社のコミュニケーションセンターは、お孫さんがいらっしゃる年代のお客さまも多く、商品の注文をお受けするだけでなく、商品を選ぶときの相談や要望、用途でのプライベートな話をお聞きすることもあります。コミュニケーションセンター経由で集まったお客さまの生の声を蓄積し、購入者の傾向を分析することで、よりマーケットニーズに応える独自の商品開発や販売促進に活かしていきたいと考えています。オペレーターの対応力向上も不可欠です。営業成績の良いオペレーターの通話の内容から優良なトークを抽出し、他のオペレーターにも水平展開することで、技術の底上げとセンター全体の売上向上につなげるPureCloudの活用も視野に入れています」

 そのために八尾氏が挙げたソリューションが、「AIを活用した通話内容のテキスト化」です。問い合わせ内容を分析して応対品質の向上を図りたいとき、録音された通話内容を聞き返す時間的コストが発生します。通話内容が自動でテキスト化されれば、分析作業をスムーズに進めることができます。

 顧客の声を社内で共有する用途においても、AIによる音声のテキスト化は効率的です。八尾氏は「我々のコミュニケーションセンターは、お客さまの声を全社に伝えるという重要な役割も担っています。この業務を効率化する上で、音声のテキスト化は間違いなく有効です」と述べます。

 八尾氏は、将来的にチャットなど音声以外のチャネル強化によるオムニチャネル化も視野に入れていると語ります。しかし、「チャットは今後導入したいと考えていることの1つですが、導入しただけで売上が伸びるとは考えていません」と続けました。

「競合が多い中で、単純に問い合わせチャネルを増やしただけでは効果は薄いでしょう。弊社のお客さまは年齢層的に電話での注文比率が多いものの、電話をするのが面倒というお客さまもいらっしゃいます。そういったお客さまの潜在ニーズを分析し、それにどう応えることができるかという視点からのソリューションやツール活用が、これからのコミュニケーションセンターにおける課題だと考えています」

 顧客とのOne to Oneコミュニケーションができる「次世代のコンタクトセンター」実現には、ニーズに合わせた顧客接点のDXをいかに推進できるかがポイントといえそうです。

 

【顧客接点セミナー】
成功事例から学ぶ!次世代コンタクトセンター座談会

日時:2019年11月22日(金)15:00~17:30(受付開始:14:30)
会場:NTTコミュニケーションズ 共創ルーム「WORーX BASE」 東京都港区芝浦3-4-1 田町グランパーク オフィス棟21階
定員:20名(申込みが定員を超えた場合、抽選となります)
参加費:無料

より詳しい情報、セミナー参加の申込みはこちらのリンクよりご確認ください。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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