2017.10.04
顧客接点を強化する注目の24時間コミュニケーション
コンタクトセンターのFAQを最大限活用するAIとは
著者 Bizコンパス編集部
「OCN モバイル ONE」以外のサービスにもChat & FAQを展開
気になる顧客の反応についてですが、同社の上三垣英幸氏は「有人チャットにエスカレーションする際でも、たとえば『使いづらい』や『質問に対して適切な答えが返ってこない』など、Chat & FAQに対するクレーム的なエスカレーションは上がってきていません。そこは我々としてもホッとしているところです」と述べました。
導入後もFAQの拡充は続けられており、その際にはCOTOHA Chat & FAQで提供されている管理・分析機能が役立てられています。
「当初Chat & FAQ導入後の運用作業については、具体的に想定できておりませんでした。導入後に、Chat & FAQの管理・分析機能を活用し、ログを確認してユーザーが検索した内容や質問の傾向を把握し、それをベースにチューニングを行ったりFAQコンテンツを充実させたりする営みが必要だと感じ、日々そのような作業を行うようになりました。ちなみに現在のFAQコンテンツの項目数は、導入時から倍増しています。これからChat & FAQを導入するということであれば、運用フェーズではこういった取り組みが必要だということを知っておいていただきたいなと思います」(上三垣氏)
すでにほかのサービスへの展開も始まっており、OCN モバイル ONEに加えて、IP電話サービスである「OCNでんわ」および「050 plus」といったサービスに対する質問にも対応しています。今後について、同社の野村孝信氏は「どのように展開するかは検討中ですが、有効性は非常に高いと感じています。そのため、電話や有人チャットと同様にChat & FAQもチャネルの1つとして捉え、それらを複合的に使いながら効率的にお客さまをサポートしていきたいと思います」と展望を語ります。
もちろん、このように成果を出すためにはFAQの拡充などといった取り組みが欠かせません。とはいえNTTコミュニケーションズでの活用事例を見る限り、Chat & FAQを導入することで、あまり活用されていなかったFAQページが顧客対応業務の効率化につながることが理解できるのではないでしょうか。
※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。