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知っておきたい相場格言
2013.03.28

資産運用のヒント第14回

知っておきたい相場格言

著者 河野 富有

 日本で米相場が始まったのは江戸時代のこと。享保15年(西暦1730年)には江戸幕府の公認を受けた「堂島米会所(どうじまこめかいしょ)」が、大坂堂島に開設されました。米相場で取引をする相場師たちの間で、相場に向き合う心構えを伝える「相場格言」が生まれ、現代まで言い伝えられている言葉も数多くあります。

 

売るべし 買うべし 休むべし

売るべし 買うべし 休むべし 私たちは、休みがあるから仕事を続けることができます。忙しくて休みが取れないときもありますが、時間が経てば作業効率が落ちてくることが感じられますよね。それと同じで、資産運用にも「休み」が必要です。
「売るべし 買うべし 休むべし」「休むも相場」「売り買い休みの三筋道」などの言葉は、「売買=相場に向き合うこと」と「休むこと」は同じくらい大事だと説いている言葉です。

 資産運用は、一瞬でばく大な利益を上げようとすると、非常にリスクが高い商品や手法を選ぶことになります。資産を守りながら増やすためには、長期的な視野に立って投資する商品・銘柄・手法を選び利益をコツコツと上げていくことが必要です。長期にわたって、冷静さや判断力を保ち続けるためには、適度な休みを取りながら続けることが必要です。

 これから資産運用をスタートするということは、今、一定のパターンが出来上がっている1日24時間、あるいは1週間、1か月のリズムを変化させる、ということになります。ただし、あまりにも大きく変化させてしまうと、体力的・精神的な消耗が激しくなり、冷静さや判断力が鈍ります。
現在の生活リズムの中から、決して無理のない範囲で、資産運用に取り組む時間を見つけ出しましょう。

 

相場の器用貧乏

相場の器用貧乏「器用貧乏」という言葉そのものは、皆さんご存知でしょう。「器用なためにいろいろなことに手を出し、結局どの道でも大成できない人」という意味で使われる言葉です。
 相場の世界でも、器用な人になればなるほど「今、売れば利益が上がる!」「もう少ししたら買い時だな」ということが分かります。分かってしまうからこそ、「すぐに利益を上げたい!」という気持ちになりやすく、どっしりと腰を据えて、資産運用に取り組むことができません。

 短期間で上がる利益に比べて、数か月から数年かけて上げることができる利益のほうが、大きいことが多いです。サラリーマンやOLとしての本業がある人は、相場の値動きをチェックできない時間帯もあり、歯がゆい思いをすることも出てくるでしょう。しかし「短期間で利益を上げることより、長期的な視野に立っての資産運用が大切」と分かっていれば、ストレスもたまらないものです。

 

遠くのものは避けよ

遠くのものは避けよ 「遠くのもの」とは、「よく分からないもの、知らないもの」という意味があり、「よく分からないものには手を出さないほうがいい」と、この格言は教えてくれています。

 たとえば外貨投資をする際に「ドル」「ユーロ」などは、日本にいながら得られる情報量が多く、投資判断をしやすいです。ただ「トルコリラ」「南アフリカランド」などは、政策金利が高いことなどから注目を集めた通貨ですが、… 続きを読む… 続きを読む

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河野 富有

河野 富有

フリーランスライター

大阪市立大学大学院理学研究科修了(学位:修士(理学))。2014年10月現在、放送大学選科履修生。危険物取扱者、医療情報技師、メンタルヘルスマネジメント検定(II種)をはじめ10以上の資格を保有。

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