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マーケティングの「今」
2021.03.18

デジタル化された新スタジアムからライオンズの新たな歴史がはじまる

株式会社西武ライオンズ 経営企画部長 光岡 宏明 氏

 チーム誕生70周年プロモーションとともに、2021年3月に新スタジアムをグランドオープンさせる西武ライオンズ。経営企画部長の光岡氏に新たな歴史を刻む新生ライオンズの戦略を伺った。

 

ライオンズ70周年を機に、ファンとの絆を深め、さらなる高みを目指す

―― 「SPIRIT of KING」をテーマとする70周年企画を2021シーズンも継続されるとのことですが、施策の狙いと概要を教えていただけますか

 70周年の施策は、西武沿線にお住まいでライオンズが好きな方、あるいは球場に足を運んだことはないけれど、黄金期のライオンズを知っている40代の方々を対象に、来場頻度の向上と新たなファン開拓を目指し、2020シーズンにスタートしたプロモーション企画です。

 対象となる40代のライフスタイルを調査した結果、仕事一辺倒ではなく家族とのプライベートな時間を大切にする方が多く、少年時代のノスタルジーをベースにした消費性向をお持ちであることがわかりました。その結果をもとに、40代の方々が少年時代に活躍していた選手や、流行っていたエンタメをトリガーにライオンズ魂に火を点け、“自分ごと化”させるコミュニケーション施策を企画しました。

 具体的には、当時と同様のデザインの70周年ユニフォームを来場者に配布したり、当時の球団ロゴをベースにしたノスタルジーを感じさせるグッズを販売したり、特設サイトで70年の歴史で記憶に残る名シーンをファンの皆さまの投票で選んだり、さまざまな取り組みを実施しました。

 残念ながら2020シーズンはコロナウイルスの影響で関連イベントがほとんど実施できなかったので、引き続き2021シーズンも70周年施策を実施することとしました。70周年施策を通じて、幾多の困難を乗り越えて歴史を切り拓いてきたライオンズと、現在の選手たちのファンを増やしたいと考えています。

―― ライオンズの70年の軌跡を振り返っていただけますか

 ライオンズの70年は、大きく4つにフェーズにわけられます。まず福岡でライオンズが誕生した1950年からが第1期です。その後、所沢へ移転して西武ライオンズが誕生し黄金期を迎えた1979年からが第2期、そして2008年からが第3期です。第3期は西武グループの再編に伴いこれまでのチーム運営に加えて野球事業を一体化し、球団の名称を「埼玉西武ライオンズ」に変更、「観る野球」から「興行としての野球」へ事業形態が変化した重要な時期でした。

 そして2021年、メットライフドームエリアの改修工事が終了し、第4期が幕を開けます。所沢移転から40年以上が過ぎ、プロ野球の観戦スタイルも変化し、それに伴い球団のプロモーションの手法も変わりました。以前は西武鉄道の駅構内広告を出したり、電車内に試合の速報を中づり広告で掲載したライオンズニュースを掲出したり、グループの強みを活かしたプロモーションが主体でした。もちろん、現在もこのようなグループの強みを生かしたプロモーションは継続していますが、近年では個人を対象とするOne to One マーケティングの取り組みを強化しています。マーケティング手法もアナログからデジタルへ移行しつつあるというのが、現在の状況です。

―― 西武グループという強力な後ろ盾が、マーケティング戦略の高度化にも寄与したのでしょうね

 第2期まで野球興行は西武鉄道が行っており、当社はチーム運営に特化していました。つまり、… 続きを読む

光岡 宏明(みつおか ひろあき)
2002年にトムス株式会社に入社、2006年に仕事を続けながら多摩大学大学院に入学、経営情報学研究科修士課程(MBA)を2008年に修了。2008年9月、西武ライオンズに入社

◎情報収集方法
休日に都内をウォーキング。ゆっくり歩くことによって、普段は見落としていたことがよく目に入ってきます。数百年前からあり続けるもの、開発されて変わっていく街の様子、そこにいる人たちをよく観察しています。メディアでは感じることができないものが見えてきます。

◎スキルアップ
自分の専門分野以外の情報をチェックしています

株式会社西武ライオンズについて
■ 事業内容 プロ球団の経営
■ 設立年月 1950年1月28日 西鉄野球株式会社として登記
■ 本社所在地 埼玉県所沢市上山口2135
■ 業種 スポーツ
■ ホームページ

https://www.seibulions.jp/

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