高木 浩一(たかぎ こういち)
1989年 慶應義塾大学卒業後 不動産・ホテル事業などの分野で経験を積み、2004年に東日本旅客鉄道(株)入社。2017年、秋田ステーションビル(株)代表取締役社長を歴任し、2020年、事業創造本部 品川まちづくり部門 担当部長に就任、以降現職
◎情報収集方法
新聞、Webメディア
◎スキルアップ
得意分野に固執せず知らないことを取り入れる意識を持つ
新駅「高輪ゲートウェイ」を中核として、100年先を見据えた革新的なコンセプトの街づくりに挑むJR東日本の品川開発プロジェクトについて、事業創造本部の高木浩一氏にお話を伺った。
鉄道起点のビジネスから、人の豊かさを創造するビジネスへ
―― 経営ビジョン「変革2027」において「鉄道のインフラ等を起点としたサービス提供」からの転換を打ち出した背景について教えてください
「変革2027」は、10年先を見据えて掲げた経営ビジョンで、人口減少と少子高齢化に加え、自動運転車の普及、IOTなどの技術革新がひき起こす生活環境の変化により10年後には、鉄道による移動需要が縮小することを前提に考えたものです。こうした環境変化が起こる以上、これまでのリソースに頼った経営を続けることは困難です。そこでインフラ側からのビジネス発想ではなく、お客さま側のニーズを軸にビジネスを展開しなくてはならないと考えて打ち出したビジョンが、「ヒト(すべての人)の生活における『豊かさ』を起点とした社会への新たな価値の提供」です。
ところが、この計画を立てた2017年には10年先だと考えていた環境の変化が、コロナ禍で突然目の前に迫ったため、変革の歩みをよりスピードアップさせることが必要不可欠となってきました。
―― 品川開発プロジェクトは、御社が考える未来の都市を具現化するモデルケースという位置付けと考えて良いですか
プロジェクト自体は、100年先を見据えており、まさにヒトを起点として新たな価値を創造する事業が、ここから始まると考えています。未来を見据えた街を真っ白いキャンバスに描くわけですが、そこで具現化する取り組みや、得られた成果は100年後を待つのではなく、今展開している既存事業にも、どんどん生かしていきます。
100年先も変化し続ける街づくり
―― 改めて「品川開発プロジェクト」のコンセプトを紹介してください
開発コンセプトとしては「グローバルゲートウェイ品川」を掲げています。このプロジェクトは、長さ1.6km、総面積13haという広大な用地を活かした、都内では近年にない壮大な開発プロジェクトといえます。最短時間で東京駅まで8分、羽田まで14分、さらにリニア中央新幹線ともつながる予定なので、我々の事業エリアである東日本に留まらず、羽田あるいは成田を経由して海外ともつながる、まさに交通の結節点です。ですから、単純に街の魅力を高めるのではなく、東京の魅力を高める、もっといえば、日本の国際的プレゼンスを高めるプロジェクトだと考えています。先ほどお話したように、この街は100年先を見据えていますから、開発して終わりではなく、ここに勤める方、住まう方そして地域の方々と共に、成長を遂げ、変化し続けることを目指しています。
街づくりには短期的な視点と長期的な視点が必要と考えており、短期的には、コロナ禍で… 続きを読む
高木 浩一(たかぎ こういち)
1989年 慶應義塾大学卒業後 不動産・ホテル事業などの分野で経験を積み、2004年に東日本旅客鉄道(株)入社。2017年、秋田ステーションビル(株)代表取締役社長を歴任し、2020年、事業創造本部 品川まちづくり部門 担当部長に就任、以降現職
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東日本旅客鉄道株式会社について | |
■ 事業内容 | 輸送サービス、生活サービス、IT・Suicaサービスなど |
■ 設立年月 | 1987年4月1日 |
■ 本社所在地 | 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 |
■ 資本金 | 2,000億円 |
■ 従業員数 | 51,560人(2020年4月1日現在) |
■ 業種 | 鉄道 |
■ ホームページ |
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