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ニッポンのロングセラー
2016.06.22

皮なしウインナー「ウイニー」に学ぶ新市場の作り方

ウイニー

 日本初の皮なしウインナーとして、1966(昭和41)年に全国発売された日本ハムの「ウイニー」。今年で50周年を迎えたロングセラー商品で、親子三代にわたり、料理やお弁当のおかずとして愛用するユーザーも多くいます。日本の皮なしウインナーという市場を切り開いたウイニー半世紀の歴史を振り返ります。

 

羊腸不足を逆手にとって生まれたウイニー

 初の国産アニメ「鉄腕アトム」が放送開始された1963(昭和38)年、食肉加工業界の大手企業だった徳島ハムと鳥清ハムが合併し、日本ハム株式会社が誕生しました。両社が合併に至った背景には、輸入自由化の進展に伴う、米国の食肉加工メーカーの日本進出戦略がありました。世界最大の食肉企業だったその外資の年間売上高は、約1兆円。当時の日本の国家予算の4割に当たる莫大なもので、国内の企業とは比べものにならない規模でした。そこで、外資への対応策、そして激化する国内競争に勝ち抜くために、合併を選択したのです。

 合併により日本ハムは、1962(昭和37)年度の売上高が両社合計で77億円になり、一気に業界トップへと躍り出ました。新社名は、旧2社内から公募されたもので、圧倒的に多かった「日本ハム」に決定されました。

 1963(昭和38)年は、第一次ウインナーブームが始まった年。食卓の洋風化が進んだことや、加工されていて日持ちがすることから、ウインナーは家庭で重宝されていました。当時のウインナーの主流は、「赤い腸詰めウインナー」。そのケーシング(ウインナーの皮)として使われる羊腸が、ウインナーブームにより不足していました。

 そのような状況の中で日本ハムは、発足間もない1964(昭和39)年1月に、新製品開発委員会を設け、新しい市場創造のための検討を始めました。当時の日本ハムは、専門店向けの製品しか展開していなかったため、一般消費者向け製品を積極的に開発するという意図もありました。

 当時の皮付きウインナーは、皮が残るなど飲み込みにくいというデメリットがありました。そこで、日本ハムの創業者である大社義規社長は、委員会にて、固くかみづらい羊腸を使わずに、安全でおいしく、しかも栄養がある「皮のないウインナー」という、当時の常識をくつがえす製品の開発を決断します。

 製品開発では、悪戦苦闘の日々が続きました。皮付きウインナーの場合、皮に肉を詰め込み、商品の大きさに合わせて皮をねじり、かたちを作っていきます。しかし、皮なしウインナーでは、… 続きを読む… 続きを読む

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日本ハム株式会社について
■ 事業内容 肉製品製造業・食肉卸売業
■ 設立年月 1949(昭和24)年5月30日
■ 本社所在地 〒530-0001 大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー 18F
■ 資本金 241億6,600万円(2015年3月31日現在)
■ 従業員数 (単体)2,442名(2015年3月現在)
■ ホームページ

http://www.nipponham.co.jp

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