シャープペン、ボールペン、サインペン、マーカー、万年筆、誰しも文字をしたためる際に愛用する筆記具があるはずです。お気に入りのブランド、商品、細さ、インクの色などに対して、譲れないこだわりを持っている方も多いのではないでしょうか。

 しかし、日本人が幼少時、最初に手にする筆記具は昔もいまも変わることなく鉛筆です。小学校で学ぶ日本語の正しい書き順、とめ、はね、はらいの美しいつづり方には、力の強弱で太さや濃さが変えられ、しかも消しゴムで消して何度でも書き直せる鉛筆が適しているためです。

 そんな鉛筆における定番商品といえば三菱鉛筆の「uni(ユニ)」。いまなお小学生はもとより、さまざまな道のプロに利用される人気の秘密はどこにあるのでしょうか。

 

国産初の鉛筆は水車によって量産された

 鉛筆の歴史は1560年代、イギリスの鉱山で良質の黒鉛が発見されたことに端を発します。黒くなめらかな黒鉛を細かく切り、握りの部分にひもを巻いて文字を書くようになったのが、鉛筆の発祥といわれています。

 ちなみに消しゴムが発明されたのは、鉛筆より200年以上も後のこと。それまでは長らく古くなったパン屑が使われていたといいます。いまでも美術分野でデッサンの描線を消す際にパンが使われることがありますが、それも長い消しゴム不在時代の名残といえるでしょう。

 日本では徳川家康や伊達政宗などが使った鉛筆が現在も残っていますが、いずれも海外からの献上品。いわば「お宝」扱いで、日常的に使用されなかったというのが定説です。日本で鉛筆が使われるようになるのは明治維新を迎えてからのことですが、それでも高額な輸入品であったため、まだまだ庶民には手の届かない高嶺の花でした。

 1878(明治11)年、パリ万国博覧会を訪れ、そこに展示された鉛筆に心奪われた一人の男がいました。… 続きを読む

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三菱鉛筆株式会社について
■ 事業内容筆記具、化粧品、周辺文具、OA関連商品、カーボン素材製品、無水染色技術関連などの開発・製造・販売
■ 設立年月1925年(大正14年)
■ 資本金4,497百万円
■ ホームページ

http://www.mpuni.co.jp/

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