2018年は「人手不足」が叫ばれた年だった。有効求人倍率は高度経済成長期だった1974年並みの1.63倍(11月時点)となり、宅配便などいくつかのサービスにおいて、人手不足を理由に値上げが敢行された。

 こうした人手不足の状況を打開すべく、求人サイトに自社の情報を掲載し、人員を確保しようとしている企業も多いだろう。中でも、管理職やグローバル人材を求めている企業は、「BIZREACH(以下、ビズリーチ)」を利用するケースが多いかもしれない。

 ビズリーチは、即戦力人材と企業をつなぐ会員制転職サイトで、現在、会員数は約143万人以上、サービスの利用企業数は累計9,800社以上、登録ヘッドハンターは2,900人以上、掲載求人数は133,000件にものぼる(2019年1月現在)。「こんな逸材どこで!?」「ビズリーチ!」と掛け合うテレビCMでもおなじみだ。

 ビズリーチの創業は2009年。今年4月で創業10周年を迎えることになる。わずか10年足らずの間で、なぜ前述のような成果を残せてきたのか。そこには、創業者であり、株式会社ビズリーチの代表取締役社長を務める南壮一郎が、子供の頃から築き上げてきた“成功のためのメソッド”があった。

 

大真面目に「大リーグのオーナーになりたい」

 南は静岡県で育った。 “サッカー王国”として知られる静岡県だけあって、子供の頃から自然とサッカーをプレイしていた。

 6歳の頃、ヤマハ発動機に勤務する父親の転勤に伴い、カナダ・トロントへ引っ越す。地元のサッカー・チームに入りつつ、メジャーリーグのトロント・ブルージェイズの試合を観戦するような、スポーツを愛する少年だった。

「10歳の頃に突然『大リーグの球団のオーナーになりたい』と両親に言いました。両親は笑っていましたが、私自身は大真面目でした」

 しかし、南一家のほかにはアジア人がほとんど存在しない環境だったこともあり、南は幼いながらも、年を取るにつれ、少しずつ自身がマイノリティであることを自覚し始めていた。

 中学に入ると静岡へと帰国するが、ここでも帰国子女として、マイノリティとしての扱いを受ける。

「当時は、同級生が“まったく違う星の人”のように感じました。そうした中で、周りから評価され、活躍したいなら、その環境の中できちんとパフォーマンスを出さなければいけないと学びました」

 高校は県内でも有数の進学校である浜松北高校に進学。サッカー部ではキャプテンとして活躍し、やがて周囲からも認められる存在となった。

 

マイノリティが「真ん中に座る」ために必要なこととは

 卒業後の進学先には、アメリカ東部の名門・タフツ大学を志望する。同高校から海外の大学へ直接進学することは異例だったが、世界の大学ランキングを見たことで「レベルの高い学校に行きたい、ならば行動を起こさねば」と一念発起。結果、見事に同大学への進学に成功する。

 しかし、学校や寮では自然と人種ごとにコミュニティがつくられたため、南は少数派のアジア人として、またもマイノリティとなってしまった。

「日本でやっと自分らしくいられる環境を築けたのに、また振り出しに戻ったわけです。しかし、… 続きを読む

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南 壮一郎(みなみ そういちろう)
1999年、米・タフツ大学を卒業後、モルガン・スタンレー証券株式会社入社。東京支店の投資銀行部においてM&Aアドバイザリー業務に従事。2004年、楽天イーグルスの創業メンバーとなる。2009年に株式会社ビズリーチを創業。「HRテック(HR×Technology)」の領域で、未来の働き方や経営を支える事業を次々と展開し、日本経済の生産性向上に取り組む。
2014年、世界経済フォーラム(ダボス会議)の「ヤング・グローバル・リーダーズ2014」に選出。2015年、日経ビジネスが選ぶ「次世代を創る100人」に選出。

株式会社ビズリーチについて
■ 事業内容インターネットを活用したサービス事業
■ 設立年月2009年4月
■ 本社所在地東京都渋谷区渋谷2-15-1
■ 資本金41億円(資本準備金を含む)
■ 従業員数1,306名(2018年11月時点)
■ 業種IT・インターネット
■ ホームページ

https://www.bizreach.co.jp/

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