2018.04.20 Fri

弁護士ドットコム会長が国会議員も兼任する狙いとは

弁護士ドットコム株式会社 代表取締役会長 元榮 太一郎 氏

 離婚、借金、交通事故など、様々な相談ジャンルに月間1,150万人以上が訪れるサイトが、日本最大級の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」だ。

 同サイトでは、法律トラブルに悩む人々が納得のいく解決方法を見つけられるよう、無料の法律相談投稿サービスや弁護士検索サービスを提供している。弁護士ドットコムには、国内弁護士の3人に1人相当する15,000人以上の弁護士が登録しているという。最近では、巷で起こった最新の話題を法律の観点から分析し、ニュース記事として配信する「弁護士ドットコムニュース」も人気となっている。

 これらのサービスと提供する弁護士ドットコム株式会社は、弁護士である元榮太一郎(もとえ・たいちろう)によって、2005年に誕生した。現在も同社代表取締役会長を務める元榮は、それ以外にも法律事務所オーセンスの代表弁護士、2016年からは参議院議員も務めており、3つのキャリアを並行していることになる。

 一人三役という多忙な日々を送る元榮は、なぜ自ら厳しい道を選んだのだろうか。そして、どのように三役をこなしているのだろうか。

 

ベルリンの壁崩壊を目の当たりにしたサッカー少年

 元榮は1975年、技術者であった父親の赴任先である、米国イリノイ州エバンストン市に生まれた。1978年には家族とともに帰国し、神奈川県藤沢市で過ごした。

 小学4年生の頃よりサッカーをはじめ、中学生になると、父親の転勤によりドイツ(当時は西ドイツ)のデュッセルドルフで暮らすようになるが、そこでも現地のクラブチームでサッカーを続けた。

「まだ体格的には差がない年代だったので、ドイツ人に囲まれても対等以上にプレイできました。そのチームはOBや地域住民に支えられる100年の歴史あるクラブで、サッカーがしっかりと地域に根ざしており、文化としての層の厚さを感じました」

 ドイツ在住時、元榮の人生に大きな影響を与える歴史的な出来事が起きる。1989年のベルリンの壁崩壊だ。同じ国内でニュース映像を眺めていた元榮だったが、翌1990年の春、中学3年時の修学旅行で当時の西ベルリンと東ベルリンを訪れ、まだ残る「壁」を目の当たりにしたのだった。

「きらびやかな資本主義の都会と、モノクロの寂れた町が、残った壁ひとつ隔ててそれぞれ広がる光景に衝撃を受けました。貧富を含め、政治によってここまでも差ができてしまうのかとショックを受けるとともに、政治というもののダイナミズムとロマンも感じました」

 

「100:0」の過失を「70:30」に変えたアドバイス

 中学卒業後は単身で帰国し、神奈川県立湘南高校に進学する。もちろん所属はサッカー部だ。そして慶應義塾大学法学部に進学すると、サッカー部(慶應義塾体育会ソッカー部)に所属。2年生の春に退部したが、後にJリーガーとなるチームメイトとともに汗を流した。

 元榮と弁護士という仕事との出会いは、そんな大学時代に訪れる。

 アルバイトで貯めたお金で中古車を購入した元榮は、ある日、… 続きを読む

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1975年、米国イリノイ州エバンストン市に生まれる。1998年に慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、1999年 旧司法試験に合格(第54期司法修習生)。2005年オーセンスグループ株式会社(現 弁護士ドットコム株式会社)を創業、法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」、税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」をリリース。2014年に弁護士として日本初の東京証券取引所マザーズ市場上場を果たした。2016年、第24回参議院議員通常選挙にて当選(千葉県選挙区)。

弁護士ドットコム株式会社について
■ 事業内容「弁護士ドットコム」「税理士ドットコム」の開発・運営、「弁護士ドットコムニュース」「弁護士ドットコムライフ」の運営、「クラウドサイン」の開発・提供、「BUSINESS LAWYERS」の運営、「弁護士ドットコムキャリア」の運営、「弁護士ドットコムPro」「税理士ドットコムPro」の開発・提供
■ 設立年月2005年7月4日
■ 本社所在地東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル6階
■ 資本金434百万円
■ 従業員数154名
■ ホームページhttps://corporate.bengo4.com/

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