東急不動産グループの一員として、会員制フィットネスクラブと温浴施設を運営する企業が東急スポーツオアシスだ。同社は首都圏および近畿、広島エリアに39店舗を展開し、約12万人の会員を擁しており、各店舗のデザインや施設アイテム、価格設定なども、それぞれの地域の特性やニーズに合わせた構成にするなど、キメの細かいサービスを提供している。

 同社が近年力を入れているのが、“クラブ内サークル”的なプログラムである「OASIS VILLAGE」だ。これは各店舗でメンバー同士が交流をもてる場を提供するというもので、スポーツ系から文化系まで共通の趣味を持つ会員同士のコミュニティを形成し、施設でのトレーニングだけでなく、アウトドアや地域貢献など、スポーツジムの枠を超えた活動をするというもの。OASIS VILLAGEのプログラムに参加することで、仲間の輪を広げ、豊かなライフスタイルの創出へとつなげていくことを狙った試みである。

「元々は一つの店舗が独自に実施していたのですが、その店舗だけ他店舗と比べて退会率が低かったんです。そこで今、全店舗への展開を進めているところです。自分の居場所があるというのは、『何かを続ける』ためのモチベーションになるはずです」

 OASIS VILLAGEを展開する意図をこのように語る代表取締役社長の平塚秀昭は、これまでの人生でも、「楽しむ」ことを意識した日々を送ってきた。

 

“ものづくり”のゼネコンか、それともディベロッパーか

 1957年、大阪市内で生まれた平塚は、サッカーが大好きな明るい少年だった。中学時代はサッカー部がなかったことから陸上部に所属したものの、高校に入ると念願のサッカー部へと入部。日々の練習や試合の中で、周囲の仲間への気遣いの大切さや、機に乗じた一瞬の判断の重さを学んだ。

 そしてもう1つ、少年時代の平塚が磨きをかけたのが「人を笑わせるテクニック」だ。

「大阪人としてどうしてもそこにはこだわってしまうというのもありますが(笑)、人を笑わせれば、自分も笑いたくなるし、そんな楽しむ自分を見てまた人も楽しくなりますよね。だから今も仕事中であっても“よし、この人をどうやって笑かしてやろうか”とかすぐに考えてしまうんです」

 すくすくと育った平塚は、やがて「ものづくり」の仕事へ憧れを持つようになる。大学では土木工学を専攻し、就職先としてゼネコンを考えていた。しかしゼネコン各社を調べるうちに、クライアントとして建設会社に発注するというディベロッパーの仕事にも魅力を感じ、不動産業界に興味を抱くようになる。そして1980年、東急不動産へと入社。大阪支店に配属となった平塚は、土木技術職として大型戸建住宅団地の開発に携わった。

 だが、仕事を通じて建設会社の人達と接したことで、自身がかつて抱いていた、直接ものをつくる仕事への憧れが再び頭をもたげていった。入社二年目には、東急不動産を辞めゼネコンへ転職することまで考えるようになった。… 続きを読む

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平塚 秀昭(ヒラツカ ヒデアキ)
1957年、大阪府生まれ。1980年東急不動産株式会社に入社し、大型戸建て住宅団地の開発やリゾート施設開発、第三セクター運営などに従事。2003年より株式会社東急リゾートサービスへ出向、リゾート施設運営に携わり、本部運営本部長、取締役を経て社長に就任。その後2003年に株式会社東急スポーツオアシスに出向し、代表取締役社長に就任、現在に至る(東急不動産株式会社常務執行役員兼務)。

株式会社東急スポーツオアシスについて
■ 事業内容会員制総合フィットネスクラブの経営・企画・運営、フィットネス関連事業の企画・運営、温浴施設の運営
■ 設立年月1985年10月
■ 本社所在地東京都港区南青山2-6-21 TK南青山ビル
■ 資本金1億円(東急不動産100%出資)
■ 従業員数284名(2015年3月31日現在)
■ 業種サービス業
■ ホームページ

http://www.sportsoasis.co.jp/

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