2015.01.06 Tue
「すぐ辞める」はずがバンダイナムコグループ3社の社長に
グループ3社を渡り歩く生え抜きのリーダー
ゲーム好きの人なら「バンダイナムコゲームス」を知らない人は少ないだろう。バンダイとナムコの2社のゲーム事業を統合し、2006年に誕生した企業だ。
近年、同社の活躍が目覚ましい。人気アニメをテーマとしたテレビゲーム『NARUTO―ナルト―ナルティメット』シリーズの累計出荷数が全世界で1,200万本を突破。また、ソーシャルゲーム、スマートフォン向けアプリなどのモバイルコンテンツも数々ヒットしており、ネットワーク事業を中心に売り上げを伸ばしている。子会社のバンダイナムコスタジオがシンガポールとバンクーバーに拠点を構えたほか、家庭用ゲームソフト、業務用ゲーム、モバイルコンテンツも海外進出強化へ向けた展開を行っている。
これらの積極的な活動の指揮を取っているのが、2012年4月に代表取締役社長に就任した大下聡だ。大下は1976年に株式会社バンダイ入社後、株式会社バンダイネットワークス(現在はバンダイナムコゲームスに統合)やバンダイビジュアル株式会社、株式会社バンダイナムコゲームスと、バンダイナムコグループの3社で社長を歴任し、生え抜きでありながらもグループ内の異動を繰り返した、異色の経歴を持つリーダーだ。
入社3年目頃までは会社を辞めるつもりだった
今でこそバンダイナムコグループになくてはならない存在である大下だが、元々はバンダイに入社する気はなく、別の夢を持っていた。
「学生と同じように長く休めるのではないかという理由から、元々は教師になりたいと思っていました(笑)。2つの都道府県で採用試験も受けて合格したものの、現役の職員が120~200人休職または退職しない限り、教職に就くことは難しい順位だったのです」
教師になれる目途がたたず、困り果てていた大下に転機が訪れる。購読していた新聞に偶然挟まっていたバンダイの求人ハガキに、「入社試験の交通費と昼食代は無料」と書かれていたのだ。これに惹かれた大下がお試し気分で面接に出向いたところ、その場で採用が決まった。… 続きを読む
大下 聡(オオシタ サトシ)
1953年、山口県出身。1976年拓殖大学商学部卒業後、株式会社バンダイに入社。バンダイネットワークス株式会社、バンダイビジュアル株式会社の代表取締役社長を歴任し、2012年4月株式会社バンダイナムコゲームスの代表取締役社長に就任、現在に至る。“何事にも、どんな時でもエンターテイメントを!”が仕事のモットー。
株式会社バンダイナムコゲームスについて | |
■ 事業内容 | 家庭用ゲームソフト・業務用ゲーム機の開発・販売、モバイルコンテンツ・PCコンテンツの企画・配信、パチンコ・パチスロの開発・販売 |
■ 設立年月 | 2006年3月31日 |
■ 本社所在地 | 東京都品川区東品川4-5-15 バンダイナムコ未来研究所 |
■ 資本金 | 100億円 |
■ 従業員数 | 約900名 |
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