2014.02.11 Tue

待ち続けた反転猛攻の「チャンス」は絶対逃さない

東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX) 代表取締役会長 後藤 亘 氏

東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX ),代表取締役会長,後藤 亘

開局直後の混迷期に社長就任

 東京に本社を置く最も新しいテレビ局として、1995年に開局した「東京メトロポリタンテレビジョン」(TOKYO MX)が、開局18周年を迎え、大きな攻勢に出ている。

「これまで長く“守り”の経営を続けてきたが、今がTOKYO MXが生まれ変わる最大のチャンス。絶対に乗り遅れてはいけないと、全社に号令をかけています」と語るのは、代表取締役会長の後藤亘だ。後藤は、開局間もない1997年に社長に就任、2007年以降は会長として、同社の経営を整え、体質の強化を進めてきた。

 開局当時、エフエム東京(TOKYO FM)の代表取締役社長を務めていた後藤は「自分がTOKYO MXの社長になることを依頼されるとは想像もしていなかった。“あの局は苦労をするだろうなぁ”という感じで、割と第三者的な立場で見ていました」と当時を振り返る。

 しかしながら、開局直後の混迷状態にあった同社は、後藤の放送業界における実績や影響力、経営手腕に強い期待をかけ、すがる思いで経営の舵取りを求める。後藤は、一度は断ったものの、結果的に経営を引き受けることを決めた。

「どんな会社でも、ひとつの会社ができる時には、設立に関係する企業が、新たな会社の中でどの部分を受け持つかという内々の取り決めが作られるものです。それぞれ企業の思惑を背負った代表者が集まってくるわけですが、彼らが自分たちの思惑ばかりを主張していたら、会社としてまとまって経営をしていくことなんてできませんよ。私が社長を引き受けるにあたっては、社長を任せた以上、マネジメントについては横から口出しをしないでくれということを、まずお願いしました。それを理解していただけたことは良かったと思っています」

 

待ち続けた「デジタル放送」時代の到来

 後藤が当初「TOKYO MXは苦労する」と感じていた大きな理由のひとつは、同局が「東京で唯一、かつ後発のUHF局」であったということ。地上波テレビ放送がアナログだった時代には、周波数帯にVHFとUHFという2種類の区分けがあった。UHF局の放送を受信するためには、その他の在京キー局の放送を受信するためのVHFアンテナとは別に、UHFアンテナを立てる必要がある。

「新しくできた1つの放送局のためだけに、わざわざアンテナを立ててくれる家庭は、どう考えても少ないわけです。そうなると、CATVなどを通じて配信先を増やす以外に、視聴者数を増やす方法がない。視聴者が少なければ、広告も入らず、営業も厳しい。それが、当面TOKYO MXが苦労するだろうと考えた理由です」

 しかし、後藤には、ひとつの明確な起死回生のチャンスが見えていた。それは「地上波テレビ放送の完全デジタル化」だった。… 続きを読む

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後藤 亘(ゴトウ ワタル)
1933年福島県生まれ。1970年株式会社エフエム東京(TOKYO FM)入社。1989年に同代表取締役社長、2005年に同代表取締役会長に就任(現在は名誉相談役)。1997年、東京メトロポリタンテレビジョン取締役社長に就任。2007年に同社取締役会長、2010年より代表取締役会長となる。1995年に全米放送事業者(NAB)第1回放送事業者国際特別功労賞受賞。ラジオ・テレビを通した、長年にわたる放送界への功績に対し、2010年春、旭日重光章を受章した。

東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX)について
■ 事業内容放送法によるテレビジョン放送事業・放送番組の企画、編成、制作および販売・放送時間の販売・録画物、録音物、映画、出版物の企画、制作および販売・その他放送に関連する一切の事業
■ 設立年月1993年4月30日(1995年11月1日開局)
■ 本社所在地東京都千代田区麹町一丁目12番地
■ 資本金48億3,562万9,209円
■ 業種情報・通信業
■ ホームページ

http://www.mxtv.co.jp/

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