2016.09.22 Thu

交通社会の未来を変えるコネクテッドカー

ボッシュ株式会社 テクニカルセンター 自動車システム統合部 部長 越智 純一 氏

 世界約150カ国で事業を展開するボッシュ。IoT分野における世界のリーディングカンパニーを目指す同社の戦略を自動車システム統合部部長の越智純一氏が語る。

 

自動車の進化形「コネクテッドカー」

―― 事業の概要を教えてください

 ボッシュは、世界トップクラスの自動車機器サプライヤーです。「ボッシュの歴史は、クルマの進化の歴史」といわれる実績を誇り、新世代のエコロジー&エコノミー技術やセーフティ技術、そして次世代のエネルギー技術に挑戦しています。現在は「モビリティ ソリューションズ」、「産業機器テクノロジー」、「エネルギー・建築関連テクノロジー」、「消費財」の4事業を柱として最先端のシステムと製品を提供しています。

―― 近年の自動車業界の変化と、その変化を捉えた御社の技術について教えてください

 最大の変化は、車の電子化が進んでいることです。電子化といえば、昔はエンジンコントロールユニットやシャーシなど燃費とか安全に関わる用途でしたが、今はナビゲーションやその中のアプリ、ADAS(Advanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)など、ソフトウェアによる価値の提供が中心になっています。

 その結果、車の作り込み自体も根本的に変わりました。特に、今は燃費改善から安全性、快適性に関するほぼすべてのトピックが自動運転へ向かっています。自動運転を実現するにはセンサーや制御技術のみではなく、故障予測や交通状況の把握などさまざまな技術が必要であり、これを実現するコンセプトが「コネクテッドカー」です。

 

自動車が事故情報を自動で通報する「eCall」

―― 「コネクテッドカー」を実現する技術について詳しく教えてください

 いくつものトピックがありますが、まず「コネクテッド ホライズン」を紹介します。これは、従来のカーナビゲーションとは異なり、その先に何があるかという情報を高精度かつリアルタイムに提供するシステムです。たとえば、「コーナーがあります」、「渋滞があります」、「この先少し減速しなくてはいけません」、そういった情報をオートクルーズコントロールに与えて速度を自動的にコントロールし、燃費を改善することができます。

 「eCall」は、自動車事故が発生した際に、事故に関するデータを車両が自動的にコールセンターへ送信し、これに基づいて速やかに救出作業を実現するエマージェンシーサービスです。ヨーロッパでは、2018年以降に発売される新車すべてに「eCall」の装着が義務付けられており、いずれ世界中で標準サービスになると予想されています。

 なお、我々はヨーロッパを中心に41カ国で「eCall」のコールセンターを運用しており、日本でも2016年中にサービスを開始する予定です。

―― どのレベルの事故が発生したとき自動通報が行われるのですか… 続きを読む

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越智 純一(おち じゅんいち)
1970年、東京出身。自動車会社勤務を経て、2005年ボッシュ入社、シャーシーシステム事業部にてESP(横滑り防止装置)のテクニカルプロジェクトマネージャ-として従事後、現部署 自動車システム統合部に異動、Automotive SW、機能安全・セキュリティーを含むE/Eアーキテクチャ、コネクテッドカーなどの新規技術のボッシュ各事業部やOEMへの紹介・導入推進、クロスディビジョナルシステムの技術戦略策定をおこなっている
◎情報収集方法
セミナーやカンファレンス出席時に情報交換、最新情報はGoogle Alert
◎コミュニケーション方法
キャッチした情報を貯めず、すぐネットワークへ流す。ファーストリアクションを早くする
◎ストレス解消法
身体を動かす(テニス、ジョギング)

ボッシュ株式会社について
■ 事業内容自動車用パーツならびに自動車整備機器、電動工具の開発、製造、輸入、販売、サービスなど
■ 設立年月1939年
■ 本社所在地東京都渋谷区3-6-7
■ 資本金368億円
■ 従業員数6,600名(連結)
■ 業種製造業
■ ホームページ

http://www.bosch.co.jp/

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