2016.09.15 Thu

業務データを一元化して設計プロセスを効率化

株式会社久米設計 取締役 専務執行役員 社長室 業務・設計統括 豊永 正登 氏

 1932年創業で82年の歴史を持つ日本有数の総合設計事務所である久米設計。「デザインと技術の統合」を目指す同社のIT戦略を取締役専務執行役員の豊永正登氏が語る。

 

基幹業務システムの刷新で業務スピードを向上

―― 御社の事業概要と業界における強みを教えてください

 札幌から福岡まで支社を構え、社員600名を有し、個人住宅を除くほぼすべての建築物の設計をワンストップで提供できることが、当社の特徴です。代表作はたくさんあって絞るのは難しいですが、皆さんご存じの作品としては恵比寿ガーデンプレイス(YGP)が挙げられます。完成してから22年が経ちましたが、いまだに多くの人で賑わっています。YGPは都心の大規模な工場跡地に都市開発の手法を採用して、新しいひとつの街をつくったという意味で、昨今の虎ノ門、六本木など大規模複合開発の先鞭をつけたプロジェクトといえます。

 我々は、このプロジェクトを起点にその後も赤坂サカスなど多くの街づくりに携わってきました。また、ドイツ・イギリスで建築を学び、「久米式耐震木骨構造」で学位を取得した創立者の久米権九郎のDNAでもあるのですが、大規模な自然災害時にも、そこで展開される事業や生活を継続できる建築物とはどうあるべきかを、東日本大震災よりも前から研究してきました。そうした環境技術を含めたノウハウと実績を多く持っているということも強みのひとつだと思います。

―― 事業の中でITをどのように活用していますか

 2000年頃から技術者・設計者に1人1台のパソコンを支給し、CADによる設計へシフトしました。それと同時に年間600件ほど動いていたプロジェクトの管理もほぼすべてITへ移行しました。

 基幹業務システムに関しては、2003年にe-GPMと呼ぶプロジェクト管理システムを構築し、これをマイナーチェンジしながら使い続けきたのですが、現在の業務スピードにそぐわなくなってきたこともあり、2年ほど前にコンサルを入れて再構築し、2016年度から新しいシステムを稼働しました。

―― スピード感がそぐわないことが業務にどのような弊害をもたらしていたのか、新システムでどう改善したのか教えてください

 業務の進捗がリアルタイムで把握できないというスピード感の欠如もそうですが、そもそもの問題として… 続きを読む

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豊永 正登(とよなが まさと)
1957年、高知県出身。1982年、久米建築事務所(現:久米設計)入社。2010年、取締役執行委員、設計本部副本部長 兼 第一建築設計部統括部長に就任。2011年、久米新生設計諮詢(上海)有限公司の董事長、2012年、取締役専務執行役員 設計本部本部長を経て2014年より現職
◎情報収集方法
紙媒体が中心(雑誌、新聞)
◎コミュニケーション方法
自分の仕事を横に置いてでも、話をしっかり聞き、その場で結論を出す
◎ストレス解消法
ゴルフ、お酒、映画鑑賞

株式会社久米設計について
■ 事業内容建築設計・監理にとどまらず、各種マネジメント&ソリューション、環境設備エンジニアリング、構造エンジニアリングを柱に、事業のスタートから設計、竣工後の運用まで一貫したサービスを提供
■ 設立年月1932年
■ 本社所在地東京都江東区潮見2-1-22
■ 資本金払込資本金 9,000万円
■ 従業員数600名(一級建築士 335名)
■ 業種建築設計業
■ ホームページ

http://www.kumesekkei.co.jp/

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