2016.06.30 Thu

デジタル化が招く保険ビジネスのパラダイムシフト

アクサ生命保険株式会社 取締役 専務執行役 兼 チーフマーケティングオフィサー 松田 貴夫 氏

 ビッグデータやAI、IoTなどのテクノロジーを駆使して保険ビジネスの抜本的な変革に挑むアクサ生命保険の戦略を、チーフマーケティングオフィサーの松田貴夫氏が語る。

 

テクノロジーの進化が保険ビジネスに抜本的な変化をもたらす

―― 保険ビジネスを取り巻く環境の変化について教えてください

 今、保険業界は、かつてないほど大きなビジネスの変革期を迎えています。これまでの保険は、年齢と性別が同じならば保険料も同じという相互扶助の精神で成り立っていました。たとえば、45歳の男性であれば全員同じリスクがあるという前提で保険商品を設計していたのです。しかし、実際には45歳の男性も個体差がありリスクは一人ひとり異なります。近年テクノロジーが進化し、こうしたお客さまの個体差を把握できるようになったことで、これまでの前提が成り立たなくなる可能性が認識されるようになってきました。

 保険業界に変化をもたらすもうひとつの要因は、お客さまが自身のリスクに精通するようになったことです。象徴的な出来事は、アメリカの有名なセレブリティが遺伝子検査で癌発生リスクが高いことを知り、乳房と子宮を切除した事例です。お客さま自身が専門的な知識や情報を得られるようになると、保険会社はそれを上回る専門性を持たなければ、存在意義を失いかねません。

 この2つの要因により、保険業界は否が応でも変わらなければならない局面を迎えているのです。

―― 保険会社にはどのような変化が求められますか

 これまでの保険会社は、離れたところからじっとお客さまを眺めていて、いざケガをされたり、病気になられたり、亡くなられたりすると、一目散に駆け寄ってお金を支払うビジネスを展開してきました。つまりペイヤーだったのです。

 しかし、離れていてもお客さまの情報をキャッチできるようになれば、… 続きを読む

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松田 貴夫(まつだ たかお)
1968年、京都出身。三井生命保険相互会社を経て、アメリカンファミリー生命保険会社に入社し、マーケティング戦略企画部長、商品開発部長、商品本部長などの要職を歴任。2008年9月、アクサ生命保険株式会社入社。執行役員チーフマーケティングオフィサー、常務執行役員チーフマーケティングオフィサーを経て、2010年6月から現職

◎情報収集方法
他業界の人とのソーシャルドリンク
◎コミュニケーション方法
年齢や肩書を問わず専門領域を持つ人には敬意を持って接する
◎ストレス解消法
運動(ゴルフ、ジムなど)

アクサ生命保険株式会社について
■ 事業内容生命保険業
■ 設立年月1994年7月
■ 本社所在地東京都港区白金1丁目17番3号 NBFプラチナタワー
■ 資本金850億円
■ 従業員数7,774名(2016年3月末現在)
■ 業種生命保険業
■ ホームページ

http://www.axa.co.jp/

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