2016.02.18 Thu

大規模かつ困難なプロジェクトをPMOとKKDで完遂

ライオン株式会社 統合システム部 部長 宇都宮 真利 氏

 歯磨きや石鹸、洗剤などの日用品や薬品を提供し生活を支えるライオン株式会社。同社が6年がかりで実現した基幹システム刷新について統合システム部長の宇都宮真利氏が語る。

 

30年間運用してきたシステム基盤を6年かけて刷新

―― 事業におけるIT活用について教えてください

 ライオンは、1980年にライオン歯磨とライオン油脂という兄弟会社が合併してできた会社です。両社はそれぞれ独自の情報システムを持っており、合併を機に新たな基幹システムを構築したというのが、弊社のITの起源です。

 1980年に構築した基幹システムは、その後30年以上に渡り使われ続けています。そこには受注/出荷から、請求/回収、在庫管理、販売管理、会計、人事等の事業を営む上で必要なシステムがすべて備わっていました。非常に長い歴史を持ったシステムでしたが、さすがに老朽化や複雑化に加え、事業の拡張、新しい事業領域への進出、海外展開への対応が難しくなってきたため、見直しを行うことになりました。

―― 具体的にはどのような課題が表面化していたのですか

 IBMのメインフレームを利用していたのですが、合併後30年以上の機能追加や改善により複雑化したことと、費用が高止まりし戦略的なIT投資に予算を振り向けられなくなっていたこと、それに加えて1980年頃開発を担当した技術者の先輩たちが定年退職の時期を迎え、技術継承ができなくなる可能性がありました。

 これらの課題を解決するため2007年から次期システム整備プロジェクトの構想を練りはじめ、2009年に事前検証とベンダー選定を行い、2010年から3年間かけてメインフレーム撤廃作業を行いました。メインフレームからオープン系のパソコンサーバーへシステムを移し、Oracle Exadataを導入してデータベースを統合、システム連携基盤の構築も併せて実施しました。

 2012年に基盤整備作業を完了する予定でしたが、予期せぬ事態が起こります。… 続きを読む

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宇都宮 真利(うつのみや まさとし)
1959年、東京都出身。1982年、ライオン入社後、生産技術部にて医薬品の合成、製剤化、自動外観検査装置の開発、技術文書管理システム等の開発に従事、1998年より統合システム部。2003年ラインエンジニアリング株式会社にて薬品検査装置の開発、導入に従事した後、2007年より統合システム部にて「次期システム整備プロジェクト」リーダーを務め、2012年より現職
◎情報収集方法
新聞・雑誌、ベンダー主催セミナー、社外団体のユーザー会、研究会
◎コミュニケーション方法
若手部員など、業務で直接話をする機会が少ないメンバーと一緒に社食へ行き、お昼ごはんを食べながら雑談すること
◎ストレス解消法
ゴルフ、テニスなど身体を動かすこと

ライオン株式会社について
■ 事業内容ハミガキ、ハブラシ、石けん、洗剤、ヘアケア・スキンケア製品、クッキング用品、薬品、海外現地会社への輸出
■ 設立年月1918年9月(創業1891年10月30日)
■ 本社所在地東京都墨田区本所1-3-7
■ 資本金344億3,372万円(平成26年12月31日現在)
■ 従業員数連結:6,343名 単独:2,499名(平成26年12月31日現在)
■ 業種化学
■ ホームページ

http://www.lion.co.jp/

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