2015.09.17 Thu

マーケティング部門とIT部門を統合した狙いとは

東急不動産ホールディングス株式会社 マーケティングIT戦略部 統括部長 西澤 祐司 氏

 2013年にグループ会社3社の上場を廃止し、持株会社体制で新たなスタートを切った東急不動産ホールディングスのIT戦略についてマーケティングIT戦略部の西澤祐司氏が語る。

 

ホールディングス化に伴い、時代を先取りした新部門へ

―― 2013年10月のホールディングス化以降、IT部門の役割は変わりましたか

 グループの経営基盤を強化して総合力を高め「成長フェーズ」へシフトするために、東急不動産、東急コミュニティー、東急リバブル3社の上場を廃止し、持株会社を設立・上場しました。グループ経営を強化するには、当然ながら経営課題の解決が必要であり、そのツールとしてITは不可欠な存在です。ホールディングスにおけるIT部門のミッションはインフラを含めた共通基盤の整備やコスト効率の向上に加えてベクトルの統一、さらにコミュニケーションの変革により、グループのシナジーを最大化することにあります。

―― マーケティング部門とIT部門を統合した意図を教えてください

 私どもが手掛ける不動産事業は、メーカーさんや流通系企業さんとは扱う商品やサービスの体系が大きく異なります。たとえば、B to Cでもマンションと戸建てでは販売方法がまったく違いますし、管理と仲介も体系が異なるビジネスです、このように多様な商品やサービスを扱いますから、マーケティングを統一することは困難と考え、今まではグループ各社に業務を任せていました。

 しかし、単に各社に任せておくだけでは、グループ全体で約1,000万人いらっしゃるお客さまとの接点を活用することができません。そこで、グループ全体でお客さまへの施策を考えるためにホールディングスにマーケティング部門を設立したのです。ここでは、まず既存のお客さまとのコミュニケーションを深めてファンになっていただき、商品やサービスの利用につなげられるクロスセルやアップセルに取り組んでいきます。

 一方、IT部門は従来からインフラ運用を担当していたわけですが、昨今普及が進んでいるデジタルマーケティングへの対応が求められるようになっていたので、双方のニーズを満たすためにIT部門とマーケティング部門をホールディングス内で融合したというのもひとつの背景です。とは言うものの今度は少し時代を先取りし過ぎた取り組みかもしれないというのが本音です。

―― コンタクトチャネルの大半にITが関わる時代ですから、マーケティングとITの融合はこれから当たり前になるかもしれませんね

 しかし、私たちのお客さまには比較的高齢の方が多く、Webやメールでアプローチしてもあまりヒットしないというのが現実です。ですから、今後我々が取り組むデジタルマーケティングは、潜在顧客を顕在化するフロント部分がメインになると思っています。

 

パブリックとプライベート、どちらのクラウドを選ぶか

―― ホールディングスのIT部門ならではの課題はありますか… 続きを読む

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西澤 祐司(にしざわ ゆうじ)
1965年、神奈川県出身。1989年に東急不動産入社。リゾート事業戦略を手掛け、東急リゾートサービス設立時にITインフラ及び業務アプリ開発のプロジェクトマネジメントを手掛ける。2013年のホールディングス設立半年後に異動、以降現職
◎情報収集方法
業界の知り合いがFacebookで取り上げたテーマから興味あるものを調べる。キュレーション型ニュースアプリで気になるテーマをWebで掘り下げ。ベンダー、SIerとの情報交換
◎コミュニケーション方法
グループ内でのITサミットでの情報交換、ユーザーへのアンケートを実施。グループ各社の事情に耳を傾ける
◎ストレス解消法
ウォーキング

東急不動産ホールディングス株式会社について
■ 事業内容グループ経営管理事業
■ 設立年月2013年10月1日
■ 本社所在地東京都港区南青山2-6-21
■ 資本金600億円(2015年3月31日現在)
■ 従業員数42名(2015年3月31日現在)
■ 業種不動産業
■ ホームページ

http://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/

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