世界33の国と地域で乳酸菌飲料Yakultを販売する株式会社ヤクルト本社。「予防医学」を推進し世界の人々の健康に貢献する同社のIT戦略について情報システム部部長の宮崎寿一氏が語る。

 

プライベートクラウド構築によるグループでの情報活用を拡大

―― 御社の事業を支えるIT戦略を教えてください

 会社として明確に打ち出しているIT戦略はありませんが、創業75周年の節目に策定した長期計画「Yakult Vision 2020」という未来ビジョンの中で、事業部の戦略として「グループ経営品質の向上と組織の拡充」、「ビジネスモデルの刷新による顧客接点の強化、拡大」テーマとしています。情報システム部門として、このテーマを重点に目標を設定しています。

―― そのテーマを具現化するためにどのような取り組みを行っていますか

 具体的な例を2つ紹介します。ひとつは、グループ会社である販売会社ごとに設置・管理していた販売系のサーバーとソフトウェアを1カ所のデータセンターに統合し、プライベートクラウドを構築したことです。もうひとつはヤクルトレディが使う携帯端末をiPod touchへ移行することです。

―― プライベートクラウドの導入によりもたらされる効果は何ですか

 大きな効果として期待できるのは運用負荷の軽減です。また、堅牢なデータセンターで一元的にシステム管理・運用ができるようになるため、これまでのように各社で管理するよりデータの安全性が高まり、BCP対策にもなると考えています。さらに、統合に当たって各販売会社から今までのシステムへの改善要望を伺っており、それを反映していますから業務効率も向上すると思います。

―― 具体的にはどのような点で業務効率化が向上するのでしょうか

 これまで、グループ会社である販売会社において事業所やヤクルトレディが活動拠点となる宅配センター間でのデータ連携においては処理が必要でしたが、データベースを一元化したプライベートクラウドにより、各社内での情報の共有化が迅速に行えるようになりました。また、これまで特定の社員しか活用できなかった営業情報を、多くの営業社員が活用できる環境にもなりました。このことにより営業支援における効率化が進んだと考えています。

―― 情報端末をiPod touchに変えた背景を教えてください… 続きを読む

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宮崎 寿一(みやざき としかず)
1963年、東京出身。1987年、ヤクルト入社。情報システム部、医薬品部、近畿支店を経て、2000年より情報システム部、2013年から現職
◎情報収集方法
ベンダーとの情報交換。ユーザー会、勉強会、研究会等で他企業と情報交換。調査会社のデータなど
◎コミュニケーション方法
ITの説明は難しいので資料をつくって話すよう心がけている
◎ストレス解消法
大自然の中で風景写真を撮影

株式会社ヤクルト本社について
■ 事業内容食品事業、化粧品事業、医薬品事業、国際事業
■ 設立年月1955年4月9日 (創業1935年)
■ 本社所在地東京都港区東新橋1丁目1番19号
■ 資本金311億1,765万円
■ 従業員数2,996名 ※出向者310名、常勤嘱託162名を含む(2014年3月末現在)
■ 業種製造業
■ ホームページ

http://www.yakult.co.jp/

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